2016年6月20日月曜日

パリの夕暮れ


なかなか天気、良くなりません。
時折日が差して、太陽の暖かさを感じることもあるのですが、概ね、カラッとしない空模様です。
週間予報でも、雨、曇り、合間に晴れ、という感じで、例年の6月の素晴らしい気候とは程遠いものとなっています。

写真は、5日ほど前の、夜の7時過ぎに撮ったものです。
シテ島を、北側の方へ渡って、ノートルダムを振り返りました。ここでも、浸水の様子がよく分かると思います。

こちらは逆に、シテ島から橋とその下を流れるセーヌと、浸水している遊歩道を撮ったものです。
セーヌの色も、どぶ水のように濁っています。

夫と私は、この後友人のコンサートを聞きに行くところでしたが、やはり観光のメッカ、ノートルダムの周囲は、平日の夕方でしたが人で溢れていました。
パリに戻った当初、観光地に人が少ないことに驚きましたが、今はまた、少しずつ平素の顔を取り戻しつつあるようです。

ですが、アメリカでの大型テロ、
またパリ近郊での、警察官殺害という事件が相次いでいますから、決して人々が安心している訳ではないと思います。
パリと、その近郊でテロが続発して以来、住んでいる人はともかく、何かの用事や観光目的で来ている人々は、万が一のことが起こっても、それを引き受ける、フランス語では assumer という単語を使いますが、すべてを自己責任の元に引き受ける、という覚悟が必要ではないか、と思います。日本人的には、「そうなったらなったで仕方がない」という感じでしょうか。
起こってしまったことに対してつべこべ言っても仕方がない、という態度は、ある意味と言いますか、一つの処世術、生き方の問題として、参考になる時もあるとは思います。


これはコンサートが終わった後、夜9時ごろの様子です。
Pont d'Arcole という橋で、シテから市庁舎へ渡る途中で撮りました。




こちらは、その同じ橋から、
シテ島を振り返った様子です。
向こうに見えるのがサン・ルイ島。
日が長くなったとはいえ、引き続きの曇天での夕暮れ。
物悲しさを感じます。









 
さて、天気のことを考えると鬱々としてくるので、いつものように、料理の話題にしたいと思います。


左はハッシュドビーフ。今回初めて知ったのですが、日本語で言えばこのハヤシライス、ハッシュドビーフがなまってできたということです。面白いですよね、そんな、外来語がなまって出来た日本語は、たくさんありますけれども。

ビーフシチューと違って、ケチャップとウスターソースを混ぜてルーをつくるところがこの料理の特徴でしょうか。
亡き父は、こういった類の料理を見ると、「カレーの一種」と思うらしく、でも食べると全然辛くないので、「美味しくない」という感想をもらしていたのを思い出します。昔の、純日本人としてはしょうがなかったか、と、今では笑える思い出です。

 これはキュウリのブルーチーズ和え。
もちろん、自分で考えたのではなく、レシピを参考にしていますが、ドレッシングにお酢ではなくレモンを絞ってみました。中々行ける一品です。何より、夏野菜の代表の一つであるキュウリ、安価で手に入るだけでなく、フランスのキュウリは一つが巨大。日本のものと比べると、1本の大きさが大げさでなく3倍から4倍もあるので、たった1本でも大量なものが出来上がります。まぁこちらの人は、大抵、他の夏野菜と煮込んでラタトゥイユを作るのが定番ですね。
 

右はそんな、夏野菜(冷蔵庫で少しずつ余ったもの)を入れてチキンブイヨンで煮込んだだけのスープです。スープを飲んで体を温めるなんて、丸で冬のようだ、と思います。
因みに入れたのがセロリ、トマト、玉ねぎ、です。



  あぁ、夏が恋しい。暑い夏が。
でも夫とまた、一時帰国する日が、3週間後に迫ってきました。
暑い日本の夏が恋しい。パリに住む日本人は、強くそう思っています。そう、近年の暑すぎる夏を経験している日本ですし、それを避けて、夏は日本に帰らない日本人も多いのですが、私たち夫婦は、あの緑の濃い、美しい日本の夏に恋焦がれています。「日本の夏、キンチョーの夏」なんてコマーシャルのフレーズを思い出したりして。
やはり祖国を愛する自分でありたいと思います。。








 

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