2014年11月30日日曜日

地元のカフェ


2年ほど前から、ストリートでの移動販売をやめて、実家のある地元に移り住んできたカフェをご紹介します。

うちから歩いて5分ぐらいのところにあるとはいえ、どの駅に行くにしてもその通り沿いにないこともあって、たま~に自転車などで前を通りがかっても、入ることはありませんでした。
お店自体も、なんだか通りから引っ込んだようにして建っているので、入りづらい感じ。
でも気になってはいたのです。

ちょっとしたきっかけがあって、このたび来店しました。
この日はちょうど、店の前に様々な若いアーティストたちが、小物を売ったり、
上の写真の絵を描いたりしていました。
とても素敵な絵でしょう?
ついに描いている人に声をかけそびれたので、名前はわかりません。

右の写真の、右側が、出入り口です。

こんな感じで、外の光が入ると、
また違った印象がありました。

赤と緑の髪をした女性といい、
暗いブルーの使い方といい、
なんとなくシャガールを思ったのは私だけでしょうか。

カフェオレを飲みながら、
でも次の約束の時間を気にしながらの経験だったので、
詳しいリポートは省略させてください。
でも、煎れ立てのカフェオレは、絶品でした。


ところで先日、亡母の親友たち(御年81才です)と会って、
父と母のお墓参りをしてきました。
未だに亡母を慕って、お墓参りをしてくださる親友たちに、ただただ、頭が下がる思いでした。

浅草に近い父母の墓がある墓地ですが、
そこから飛んで、スカイツリーへと行くことになりました。
「私たち、まだ見てないのよ。九州にいる娘たちが見てるのに。冥途の土産にね。」と
冗談ぽく言っていました。

ランチは東京の天ぷらやで有名なお店でいただきました。
そこでの話は、とても心に残るものでした。長くなるので端折りますが。

 
 この日のスカイツリーは見事でした。
 まさに秋晴れ、雲一つない快晴でした。

 初めて訪れたお二人を、
 心から歓迎するかのような、晴れ渡った空でした。

 近しい人を亡くした悲しみは、人それぞれ。
 それぞれ、全く違ったその人との関係で起きること。
 だから絶対、人と比べることなんかできない。
 外側の条件だけで、
 「あなたの方がましよ」という言い方は、
 絶対にできない、そう確信しています。
 もちろん、圧倒的な悲惨、悲劇、というのも、
 この世にはあちこちに見受けられるものですが。
 

スカイツリー、4階のアリーナには、恒例となったクリスマスマーケットがありました。
あまりに晴れて日差しが強いので、ちょっと写真が見づらくてすみません。

初めて訪れたお二人。
本当に嬉しそうでした。私と別れた後に、2人で上まで上ったそうです。
 
奈良にお住いの私の恩師も、いつか一緒に来られたら、と思っています。
でも亡父は、こんなに近くに住んでいたのに、頂上まで登らなかったんですから、
大したことはない、とも言えそうですが。もちろん、一見の価値はあります。

今日から待降節が始まりました。
主のご降誕に向けて、新たな希望と喜びをもって、日々を過ごしたいと思います。

明日から気温がぐっと下がる東京ですが、
いよいよ冬本番に向けて、寒さ対策、しっかりとしていきましょう。

それではまた。
お会いするのを楽しみにしております。

 





                                                                                                                                                                                                                    

2014年11月25日火曜日

お呼ばれ


昨日は、パリでの友人やパリで縁がつながった友人たちと、
大先輩の家へ招かれました。

前々回ご紹介したお宅と近く、柏駅経由で伺ったのですが、
常磐線に乗るのが二度目、ということで大分慣れましたが、
本当にこの沿線に乗っている人たちがのんびりしているのがとても気に入っています。
友人は「田舎に行く路線だからよ」と言いますが、それはそうとしても、
なんとなく「ほのぼの」している感じが好きです。
若者も、何か素朴で元気な感じがします。。

ところで先輩のお宅のご紹介ですが、
素敵と思うお家には、必ずこうした大きなリヤドロがあるのですよね。
私には今のところとても手が出ませんが、本当に素敵ですよね。
なんとなく、古き良き西洋、みたいな感じがたまりません。



まだ L'Avent (アドヴェント、待降節)にはちょっと早いですが、
イヴまで後1か月、ということで、室内にはたくさんのクリスマスデコレーションが施されていました。


こちらは本格的なクレーシュ(すみません、フランス語がこのキーボードで打てないのでカタカナ表記です。馬小屋、の意。)が、リヤドの並びに飾られていました。

「嬰児(みどりご)=赤ちゃん=キリスト」は、
12月25日に誕生するので、
本当は、この馬小屋 にはその日までその赤ちゃんを飾らないものですが、
キリスト教を知らない方には、これも致し方ないのでしょう。(フランスでは厳密にそうします。)

でもこの置き物によって、キリストのご生誕の物語が、聖書にあるように、正確に知ることができます。貧しい馬小屋で、羊や馬などに囲まれ、マリアとヨゼフに見守られている赤ちゃん、キリスト。
周囲には東方の三博士が黄金、没薬、乳香を手に捧げていて、屋根には天使がラッパでご生誕を告げ知らせています。

キリストは、本当にこうした貧しい馬小屋で、飼い葉桶に入れられていたのか?
それが史実なのかどうかは別にして、「最も小さいもの(比喩的にです)として、この世にお生まれになった」、つまり、この世で、最も小さくされている人々、弱くされている人々、貧しい人々のためにお生まれになった、という象徴としてよむのが大切だと思います。



さて、肝心のお料理ですが、
まさに見事!友人曰く、「またしても三ツ星だね」とうなる腕前でした。
でもこちらは、魚屋さんにやっていただいたそうで、さすがプロ!ですね。
こうした見事な刺身、とくにマグロは、これからは段々食べられなくなるかもしれませんね。

こちらはメインの肉料理。
一晩煮汁に漬けられたという、旨味たっぷりの豚の煮込みでした。箸で切れるほど柔らかい豚肉を久しぶりに食べました。
(パリでは夫とよく食べています。)

話の流れで、様々な宗教の話となって、
「イスラム教徒は豚肉を食べない」ことが話題となりました。
詳細は避けますが、
日本人は、宗教に関して本当に無頓着、こだわりがない、というより、こだわりが無さすぎる、と意見が一致しましたが、
でも心を込めて「手を合わせて祈る」ということは普通にあることなので、
日本人が無宗教ということはない、という結論となりました。
確かにそうですよね。
葬式仏教、新年のお参りは形式化しているといってもまだまだ日本の文化として大切なものですし、神社やお寺に行って手を合わせることは普通のことですから。


日もたっぷりと暮れました。
華やかに飾られたツリーも、一段と魅力を増したように見えました。

今回は、先輩のお宅から、ちょっと早めのクリスマスのご紹介、という感じになりました。

まだまだ話の尽きない様子でしたが、
家で待っている猫が気になってお暇、となりました。

時の経つのがあっという間だった、素敵な友人たちと囲まれた、素敵な1日でした。 







2014年11月20日木曜日

今年一番の冷え込み


今日も更新します。

朝から浅草に用事があって出かけた帰りに出会いました。
大好きな花色、淡い桃色の山茶花です。
以前も取り上げた山茶花ですが、この小さい鉢に一杯咲いていたのがけなげで、思わずパチリ。
帰宅後、雨が降り始めましたが、山茶花に出会うと雨が降るのでしょうか?
以前も雨が降った後の山茶花に出会いました。

そういえば今日は、ボジョレー・ヌーボーの解禁日。
以前、フランスのテレビで、日本人がボジョレー・ヌーボーを買い占めて、温泉に入れて騒いでいる様子が映りましたが。。。 あれはちょっと行き過ぎで顰蹙ものでしたね。
でもまぁ、もともと新しいもの好きな日本人、ある程度のお祭り騒ぎは良いのでは?とも思います。
今年のボジョレー、当たり年だそうで(?!)、日本にいるからこそ味わえるものとして、私もちょっと飲んでみようかな? というのも、フランスでボジョレー・ヌーボーって、あまり話題にならないんですよね。ワインはやはり、長く熟成させたものが良いとされているからでしょうね。

明日はまた晴れるとか。
またお出かけです。友人と日暮里の生地やさんを見て回ります。
お楽しみに!



2014年11月19日水曜日

上野公園 秋便り


昨日、友人と上野公園へ行ってきました。
今年の紅葉を見に行きたかったのです。

ところがところが、、、銀杏は真っ黄色に黄葉していましたが、桜はすでに落ち葉状態。
「もっと早く来れば良かったのか」と、後悔しきりでした。
でもこんな風に落ち葉を眺めていると、日本の秋を堪能しているようで、心がウキウキとします。
落ち葉も芸術になるんですね。



写真、上がちょっと切れていますが、                 こんな風に見事に黄葉していました。                 公園入口、西洋美術館を通り過ぎた辺りです。                                                  そして雲一つない見事な快晴。                     若いお母さん達が、乳母車を引いたり、               小さい子供を遊ばせているおじいちゃんやおばあちゃんが    たくさんいました。
そうそう、ついこの間、そんな家族連れのそばを通りがかったら、
5歳ぐらいの男の子にいきなり手をしっかり握られてびっくりしたことがありました。
どうも、そばにいるお母さんと間違えたようです。
私が思わず、「あら、びっくり」と言ったら、照れてすぐに離れました。
その手の感触が忘れられなくて、しばし幸せなひと時を味わいました。。

あぁ、子供を育てたことのない私。こういう、子供を通して味わう幸せすべてを知らないんだな~、と少しさびしくなりました。




                                                        ランチを楽しんだ後に、不忍池をぐるり1周しました。                                                      こんな風に、真夏には一面、ピンク色の蓮の花の競演となる池も、秋にはこの通り。      晴天のお蔭でうら寂しい雰囲気はありませんでしたが、まるでヨーロッパの麦畑のような黄金色のじゅうたんに感動しました。秋にここを訪れたことって、なかったのかもしれません。

<番外編として>

先日、ここ、上野から電車にゆられて30分のところにある、素敵なお宅へ招かれました。

お宅の様子があまりにも素敵だったので、
大ご馳走、(私の他にも招待客が3人いました。) でもあまり写真を撮れなかったのです。
でもほんの一部、部屋の様子とデザートをご紹介します。

                                         こちらはマントルピース、素敵な暖炉の上にあった、        ほんの一部の置物です。ちょっと写真じゃわかりづらいですが、 ヨーロッパかどこかのガラスの人形です。              品質だけでなく、デザインと色合いの美しさに心を奪われました。                                      こんな風に、家全体がヨーロッパのクラシックな調度品でしつらえてありました。                                     
                             大ご馳走を載せずに、デザートだけでお許し願いたいのですが、デザートはシンプルにマーマレードのムースでした。甘さがほんのり上品で、本格的に煎れたエスプレッソにぴったりでした。葡萄2種は、他の招待客のお土産です。                               何より話題は、ここのお宅のご夫妻がイタリア旅行に行った際に買い求めた、テーブルクロス。いかにもイタリアらしい色調で素敵ですが、なんとたったの7ユーロ。驚きの安さだと、話題にされていました。

この頃親しい友人との外出やおうちへのご招待が続いています。有難いと思っています。
やはり、人生楽しまないと、ですね!

でも今日明日はなんの予定もありません。
この機会を利用して、家でのんびり過ごそうと思っています。
さて、これから美味しいコーヒーでもいれますか。

長い文章、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。






                                                        





           
                         
                                 
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 


                                      
                                                                            
                                          
                                       
                                                                                                                                                                 
                                                                           






 

2014年11月15日土曜日

おもてなしの心


昨日は、とても親しくしているちょっと年上の方のご自宅へ招待されました。
出会ったきっかけは、彼女がパリに来たため。
それ以来意気投合して、お付き合いさせていただいています。

ご自宅に招かれてのお食事は、もうこれまでに数えきれないぐらいですが、
今回、じっくりとご紹介するのは初めてとなります。
(以前にも数回ブログで紹介していますが、今回はフルコースのご紹介です。)

上は、突出しのお料理。
手前はマグロ、ホタテ、そして山芋の和え物。
上は大根としらすの和え物。
もう1品あって、それは野菜の白和えでした。(下の方の写真にあります。)


こちらも大皿の突出し、お惣菜です。
以前もごしょうかいしましたが、今回と中身は違うはずです。

右向こうから、ゴボウの煮物、大根と油揚げといんげん炊き合わせ、豚肉の柔らか煮(トウポンロウですね)、そしてブロッコリーの煮物。
どれも味がしみ込んでいて、滋養たっぷり、体にしみこむ美味しさでした。



真ん中にあるのが、メインの牛肉コロッケ。
友人曰く、「佐智子さんが来ると思って、脂身を全部取ったのよ。でもそうしたら美味しくなくなっちゃった!」
いえいえ、しっかり美味しかったです。でも料理には油とか脂身って、必要なんですよね。
気を使っていただいて申し訳なかったですが、私、脂身とか、あんまり気にしないで食べてしまうたちです。むしろ、良質の肉の脂身って、必要だと考えています。

手前に、先ほど紹介した3品目の突出しが写っていますね。
ニンジンやいんげん、ひじき等をお豆腐で和えたものです。こちらもほんのり甘くて美味でした。
器も素敵でしょう?



こちらはデザートの1品目。洋風デザートです。
生のりんごと柿も美味でしたが、友人が手作りの、赤ワイン煮のリンゴにプレーンヨーグルトをかけたものも絶品でした。上に乗っている巨峰は、少し冷凍してあって、そのアイデアに脱帽でした。
上に飾った一枝はオリーブ。この1皿の演出の美しさにため息と感謝でした。



こちらは、それまでのフルコースをいただいた後で、少し腹ごなしのおしゃべりを楽しんだ後の、2品目のデザート、和風版です。

今まで出されたもの全て手作りな上に、最後の最後まで手作り。
この徹底した心遣い、おもてなしの心に胸打たれる思いでした。
いつも、彼女の家ではこれが普通のもてなしとされているようです。。

とても柔らかく、上品な甘さに煮込んだ小豆に、お餅を入れて。
添えてあるのは塩昆布。本当に至れり、尽くせり、でした。

食の大切さ。
手作りの料理で人を癒す。

森のイスキアの佐藤初女さんの継承者である彼女から、たくさんの愛情を受けた一日でした。







2014年11月13日木曜日

国立新美術館


前回、義兄の作品を見るために初めて訪れた、国立新美術館へ、昨日も行ってきました。
大学時代の同級生がアルバイトをしているためと、
今行われているチューリッヒ美術館展で手に入れたいものがあったためでした。

この日はとてもよく晴れて、ご覧の通りの快晴。この青空に、超近代的な建物が良く調和していました。
うちから行くと、大江戸線で一本なのですが(六本木下車)、最寄りの駅は乃木坂になります。
千代田線ですが、湯島までバスで行く、という手もあります。母の実家が本郷で、湯島を経由するバスに乗り慣れているので。

ともかく六本木の駅から、細い路地(道案内の人に、「近道だよ!」と教えられました。)を通って、突き当たって左の方面に、このような全景を見せてくれます。

前回一緒に見学した友人のご主人が、この美術館の設計・建築に関わったということで、一見、何の縁もないような土地も、ひょんなところから縁というものが生まれるものだ、と感心します。


こちらはエントランスから入った景色。
前回は夕方から夜の来店だったのでよくわかりませんでしたが、真昼の下での建造物の美しさを堪能しました。(向かって左手に、石のしゃれたベンチが並んでいるので、そこでしばし休憩しました。) 写真の奥に、建物に入るための入り口が再びあります。


建物の1階にある、Coquille (コキーユ、貝殻、という意味)の
カフェで、友人とランチをしました。

日の光が燦々と入る窓際から、
外のテラスへと移動しての、
開放感あふれるランチとなりました。
(幸い、外のテラスのテーブルが1つ空いていたのです。)

ここで感じたのは、皆さん、とてもおしゃれで、
でも気楽な感じでおしゃべりを楽しんでいる様子です。
来ている人たちが、やはり「特別な場所に来ている」という意識もあるのか、とても洗練されたような、おしゃれな雰囲気です。

「大人として、心からリラックスして、芸術を楽しむ」といった感じでしょうか。

もちろん、芸術家肌の、気骨のあるような感じの男性もちらほらいました。

これ、何だかわかります?
そう、カプチーノなんですが、チョコで描かれているのは
なんと、口ひげです。
そう、アンリ・ルソーの口ひげなんですよ。

下敷きには、チューリッヒ美術館展の宣伝が書かれています。
この展覧会の目玉の一つに、
モネの晩年の睡蓮の大作があります。

晩年のモネが、徐々に視力を失っていく過程で描かれたもので、絵の具の色に、それまでの睡蓮とは全く違う色彩が載せられています。この強烈な色の配列を見るたびに、晩年のモネの気迫というか、叫びが聞こえてきそうに感じます。
画家にとって、視力を失うということがどういうことなのか。。。想像するに堪えません。

そのほか、ランチでは、
この展覧会に因んだサンドイッチが2種類用意されていました。
お腹いっぱいになるには程遠い量でしたが、景色がご馳走、そんな気持ちで友人とのおしゃべりに興じました。

気の置けない友達とのおしゃべりは、最高の時を演出してくれますね。

そうそう、「手に入れたかったもの」とは、パステルのこと。
別に絵をたしなむ訳ではないのですが、色とりどりの色彩に囲まれていたい、という欲求があるのか、今も手元には、ペンテルの24色のクレヨンを、ふたを開けて置いてあります。
友達に買ってもらったパステルは、Faber-Castell のもの。「なんだ、パリに帰って買えば良かったじゃん」と言われそうですが、いえいえ、「今」手元に置きたかったんです。
気分に合わせて色を楽しもうと思っています。








2014年11月9日日曜日

銀杏が色づいてきました


わりと早い朝の風景です。
おなじみの、横網公園(旧震災記念堂)の銀杏並木です。

こんなに鮮やかに色づいて、朝の日の光をあびて輝いていました。

父の一周忌の法要も無事終わり、心からホッとした日々を迎えています。

内々だけの、本当にひっそりとした法事となりましたが、
とても豊かな一日でした。

案の定、「南無阿弥陀仏」のお経が始まってからは、いろいろなことを思い、思い切り泣いてしまいましたが、でもこの1年を振り返って、一杯、「ありがとう!」と「ごめんね!」を繰り返してきたなぁと感慨無量でした。
1年のほとんどを、この生まれ育った家で過ごせたこと、夫の理解にも感謝して、
この与えられた素晴らしい時に感謝しています。

「憑き物が落ちた」、そんな感じもしています。

これからどんどん寒い季節となっていきますが、
去年とは打って変わって、元気に過ごせそうです。



こちらは、船橋屋の元祖くず餅です。
時々、無性に食べたくなります。

ずっと昔、若いころに、家族で亀戸天神のそばの本店に食べに行ったときのこと。
出されたものが、このくず餅の一皿に、木のしゃれたスプーンがついていました。
その時の驚き! 「え~!スプーンで食べるんだったんだ~!」と。
確かに、スプーンですくって食べると、きな粉も黒蜜も同時にこぼさずに食べられることを発見!
この衝撃の事実に兄と大いに感動していたら、お店の人も大笑い。
忘れられない思い出です。。

「佐智子さんは甘党だから」と言われたりしますが、
いえいえ、自称、辛党です。お酒、ぜんぜんダメですが、しょっぱいとか、辛いとかが大好き。
ポテトチップスなんて、放っておくと、大袋ぜんぶ一気に食べきってしまいます。
とはいえ、辛い物の後には甘いものだよね~、という感じで、こうしたくず餅を食べたりするわけですが。

食欲の秋、でも太らないコツは、やはりある程度決まった時間に、ある程度の量を食べること。
お腹一杯にしないと気が済まないのは、どこかで無理があるからだと思います。
定期的にきちんと食べていれば、自然と適量で満足できるようになります。これがコツですね。


一周忌の報告のつもりが、最後は食べ物の話になってしまいました。
やっぱり食欲の秋、なんでしょうか。




 

2014年11月7日金曜日

菊祭り


今日は見事に晴れましたね。
自転車で用事をするのにあちこち行ったのですが、風も気持ちよくて気分がサッパリしました。

この写真は、残念ながら今日のではないのですが、今日と同じぐらい、雲一つない晴天でした。
確か、2~3日前のものです。


 
 すっきりと晴れ上がった秋晴れの空と、
 この浅草寺、とてもしっくりしている気がします。

 
                                    浅草寺の本堂の向かって右側には、
神社もあります。
こうしたところが、日本人の宗教観の
寛容性が表れていると思います。
もちろん、仏教と神道が融合しているのが
日本ですものね。
お賽銭箱の横には、「がんばれ、ニッポン!」
の文字が。
まだまだ復興したとはいえない福島。
そこで苦労している方々のこと、忘れたくないですね。



さて、本命の菊祭りの菊です。

皆さんご存知のように、右の写真のように一斉に展示されて
いました。

特にどれが、と言えないぐらい、
どの鉢も見事な大輪です。

でも上の写真にあるように、
同じ黄色でも、
手前の、ほんのりとした、クリームがかった黄色はとても美しくて、
「あぁ、こうした黄色もあるのだなぁ」と、しばし見とれていました。
何とも言えない、上品な色合いと質感でした。

 こちらは、黄色ではない色で一番美しいと感じた菊です。

写真だとわかりづらいのですが(大きくしても同じなので)
花芯がほんのりと富士紫色をしています。
これまたとても上品でした。

外国からの観光客の人たちも、しきりに美しい、と言っては
写真に収めていました。

フランスでも、諸聖人の祝いや、死者の日が月の初めにありましたが、
そこでも死者に供える花として菊の鉢がたくさん売りに出されます。
日本の場合はご紋にも使われていて、必ずしも死のイメージとつながっている訳ではありませんね。こうして、一般の菊のイメージをはるかに超えたような美しい菊を見ると、その思いを一層強くします。(でも死者を弔うのに、美しい菊の花は、とてもふさわしいとも思います。)

今日は立冬。
そして明日は父の祥月命日です。一周忌の法要をします。
もう、あれから一年経ったとは、本当に驚きです。
一年経って、ようやく、父の死に慣れ、受け入れている自分を感じます。

でも友人が言っていたように、悲しみは、多分、自分が死ぬまで残るのかなぁ、とも思います。。

自分が死ぬときに、「あぁ、これで父と母の元へ行ける」と思うのでしょうね。
それまでに、もっと沢山の親しい人たちが先に行っているでしょうし。

やはり菊って、こんなことを考えさせる花なんでしょうか。





                                                                                                                  

2014年11月3日月曜日

六義園


前々回のブログでご紹介した、旧古河庭園と同じ日に訪れた六義園です。
風景の素晴らしさをお伝えしたいと思い、写真を特大にしてみました。

私のブログでは、あまり、というか、ほとんど説明的な文章を載せません。
多少載せますが、本当に知りたいと思う人は、ネットで調べれば良いことだと思っているので、ここではあくまでも「私的な印象」を書きたいと思います。要は、自分が書いていて楽しいと思うことを書きたい訳です。

とはいえ、ここ六義園は、旧古河庭園と同じく、東京都が文化財と指定している、9つある庭園の1つです。 東京は、歴史から見ても、大震災や大空襲、そしてかなり早いピッチでの都市化という経験をしてきており、その中で生き残ってきた庭園ということで、価値があるとされています。

このトップに使った景色は、中央にある、少し高くなった築山のある、中の島という島です。
六義園中央に広がる大きな池に浮かんでいて、そこへ渡る橋もありますが、一般の人は通行できません。
なぜこの島をトップに持ってきたかというと、この築山は、男女の間柄を表現しているからです。
古くは女性のことを妹(いも)、男性のことを背(せ)と呼び、そのことを表現しているというのです。
イザナギ、イザナミの故事にちなむ、「せきれい石」という名の石も置いてあります。


こちらはその妹山(いもやま)と背山(せやま)の反対側、園に入って向かって左側の風景です。写真だとよくわかりませんが、写真中央に石を組んだだけの小さい島があるのですが、それは「蓬莱島」と名付けられています。


こちらは、その蓬莱島を見る手前にあった茶屋です。心泉亭といいます。
このほか、園内にはいくつか見どころを眺めるための茶屋があります。

なにか、眺めが良いので載せてみました。 


園内、唯一といって良いかと思いますが、紅葉していた木です。種類がわからずすみません。

この木の足元には渓流が流れていて、それに沿って「蛛道(ささがにのみち)」がありました。
古くはクモを、「蛛(ささがに)」と呼び、この小道がクモの糸のように細いことから名づけられたそうです。

こんな風に、昔の美しい日本語を学べるのも、歴史ある庭園だからなのでしょう。楽しいです。

六義園という名前も、中国の詩の分類法(詩の六義)にならったものだそうです。
築園した、柳沢吉保(五代将軍・徳川綱吉の側用人)が撰した「六義園記」では、日本風に「むくさのその」と呼んでいましたが、現在では音読みをしています。


その蛛道の先に見えるのが、「つつじ茶屋」です。
明治年間、つつじの古い木材を使って建てられたもので、戦災をまぬがれ、その希少な姿を現代に残しています。

こうして見ると、まだ夏の名残のような風景ですね。

と、最初に記したのとは逆に、説明の多い文章になってしまいました。
私って実は天邪鬼だったりして?
主に、園入り口にある、サービスセンターでもらってきたパンフレットに因んでいます。

この後は、友人の紹介してくれた、隠れ家的なフレンチへ、ランチをしに行きました。
こじんまりとした、良い店の雰囲気で、料理も美味しかったのですが、
いかんせん、サービスを提供するはずの女給さん(この言い方、それこそ古いですよね)の態度がよそよそしくていただけませんでした。

そこで、パリの友人の言葉を痛切に思い出したものです。
「サービスも、仕事のうち、料金のうちに入っているんだから」という言葉です。
というのも、これがわからない、パリでの店員の態度が、結構目につくから。

おっと、これ以上書くと、「中身はフランス人」の夫にしかられてしまいます。

今日はこの辺で。

また金曜日あたり、大型台風が来るとか。
皆様、用心しましょうね。