2013年7月30日火曜日

ようやくひと息

このところの雷雨で、暑さが和らいだパリです。
地方では、落雷による被害や、床下浸水で大変なところもありますが、長いこと日照りが続いたパリでは、恵みの雨となりました。朝晩の気温は20度を下回り、日中でも30度を超えない天気です。暑さで弱った心身を、ようやく休めることができるようになりました。もちろん、まだ7月の終わりなので油断はできませんが。

写真はそんな、日中でも30度を下回るようになった、リュクサンブール公園の様子です。
空の様子を見る限りではまだまだ暑そうですが、この時の気温は27度ぐらいだったと思いま
  
す。パリではめずらしい青空と夏雲。この世界の東西南北を示す噴水の奥に続いている芝生では、人々が所狭しと座っていました。土曜日だったので、ものすごい人です。
写真では分かりづらいですが、中央の花壇には、芝生の周りに夏の花、ケイトウ、ダリア、ペチュニア、ベゴニアなどカラフルな花々が咲いていました。夏は、赤系統の花色が目立ちますね。


右の写真は、ご存じの手作りヨットを浮かべて遊ぶ池となっています。夏の子供たちの(大人を含めて)恒例行事です。
写真では、若い女性が、自分でつくったヨットでしょうか、それを嬉しそうに持って写真に撮られている様子です。

こちらの人は、老若男女、本当に太陽が好きですね。日本人よりも皮膚がんになりやすいのに、日光に当たるのが好きなのは、やはり年間を通じて日光を浴びる期間が短いことと関係していると思います。
わたしは日本人らしく、なるべく直射日光を浴びないように努力していますが。

 こちらは2枚とも、パリジャン・パリジェンヌに大人気の La fontaine de Médici (メディチ家の泉)です。泉の周りにはベンチが並べてあり、早い者順、木々が作りだす涼しい木陰でのんびり寛ぐのが人気です。
外でこんな風に人目を気にせずのんびり寛げるのって、素晴らしいと思います。日本だと、したくても暑過ぎて無理ということもあるでしょうが、やはり国民性の違いでしょうか。決してフランス人を弁護するわけではありませんが、この公共性のあり方は、見習うべきものがあると思います。
 

とにかく暑さがひと段落、ようやく部屋の中でも休めるようになりました。最高に暑かった時は、公園の木陰にいる方が涼しかったのです。
子供のいないわたしにとって、公園の芝生で寛ぐことも、滅多にないのですが、先日は友人に誘われて行った公園では、本当に涼しくてびっくりしました。周囲では、大人同士でも芝生で寝ころんでいる姿を見て、今度からは夫とそうしよう、と心に決めました。
夏、暑いからと出不精になりがちですが、思い切って外に出てみよう、そんな気持ちになった経験です。

 最後に、家で育てているベゴニアとカニサボテンです。
ベゴニアは、親しい友人から譲り受けました。窓辺に置いて育てていたら、こんなに花を一杯つけて咲いてくれました。(写真は部分なので、分かりづらくてすみません。全体を写そうとすると、光が多過ぎて撮れないのです。)そしてカニサボテンは日本人の経営する花屋さんで2年前に購入。大きな鉢に植え替えて、さらに元気にのびのびと育っています。
  
子供は育てられなかったけど、植物でも、育てるって楽しいですね!

2013年7月25日木曜日

La maison Fournaise et Marly-le-Roi


先日、友人の誘いで、Reuil-Malmaison に行ってきました。
1週間前ですが、今日も同じような天気、暑さなので載せてみました。パリは午後4時現在、30℃あります。
手前に流れているのはセーヌ川。向こう岸に見える建物(兼レストラン)が、La maison Fournaise です。この建物は、19世紀半ばに、船大工だった Alphonse Fournaise により買いとられた土地に建てられたもので、当初は、当時流行り出したボート遊び (canotage) をするための船着き場として利用されました。それが時を経て印象派の画家たちに利用されるようになりました。
特に有名なのが、ルノワール (Auguste Renoir) で、「Le Déjeuner des canotiers」は、ここを舞台にして描かれたものです。 その他、モネ (Claude Monet)、シスレー (Alfred Sisley)、ドガ (Edgar Degas)、作家ではモーパッサン (Guy de Maupassant)がここを舞台に小説を書いています。(「La femme de Paul」) 

ここには9年ぶりに来ました。丸9年前に、同じ友人夫妻が証人となって区役所での結婚を終えた後に、車でここまで連れて来てくれたのです。 祝いの席として、このレストランに招待してくれました。当時のことは、昨日のことのように覚えています。
当時も、印象派によって有名になったレストランだとは聞かされていましたが、不勉強だったことが悔やまれます。知っていたら、ルノワールの絵のように、バルコニーでの食事をリクエストしたかもしれません。 自分の持っていた小さいブーケの花の色と、お祝いのピンクのシャンパンの色がよく合っていたのを思い出します。

 左の写真は、まるでゴルフ場のようなところですが、ここはMarly-le-Roi という場所で、パリの西、およそ15キロほどの所にあります。上記のレストランのある Chatou から車で10分ぐらい南下した位置です。
広々としているでしょう。
昔、ルイ14世が、ヴェルサイユ宮殿の他に、より 「intime」(家族、友人たちと寛げる場所) として使ったところの庭園です。(ヴェルサイユから北、5キロほどしか離れていません。)ですから、ここに呼ばれるということは、とても名誉なことだったということです。

見渡す限り芝生と森が広がっています。
そこにいた人々は、芝生の上に寝転がり、完全にリラックスして、どこまでも続く青空を楽しんでいる様子でした。熟睡している人たちもいました。

 右の池には、「Baignade Interdit 」と書かれた看板がありました。確かにそう注意書きをしなければ、皆こぞって水浴びに興じるところでしょう。深さは膝ぐらいまでだろうと推測されました。

日々の雑用から解放され、時間を気にせずに過ごすのがフランス人のバカンスのあり方ですが、つくづく贅沢だなぁと感じます。この空間の使い方も、日本の国土の2倍もないのに、やはり贅沢ですね。日本と違って平地が大部分を占めるからというのもありますが、やはり国民性の違いもあるように感じます。
こんな場所で、時には頭を空っぽにして心からリラックスすること。人間には必要なことだと思いませんか?

2013年7月24日水曜日

そうめん三昧 Toujours les nouilles japonaises !


暑いですが暇なのでブログ更新します。ちょっとFacebook 的に、食べ物の写真を載せてみました。
この頃はお昼に麺を良く食べます。
半分学生の夫も夏休みで家にいるので、美味しいものをたくさん作ってくれます。そう書くと「やっぱりね」とか、「あなたは作らないの?」と良く友人たちに言われますが、基本的にはわたしが毎日つくっています!(これは声を大にして言わせていただきます) 薬味は、しめじ炒めと汁につかった干ししいたけの含め煮、そしてしょうがです。しめじは、中華街で見つけ、思わず買いました。(普通のスーパーでは売っていません。)
写真は2枚とも、夫がつくってくれた、そうめんフルコースです。1枚目はごま味噌だれの汁。2枚目は薬味たくさんのつけ汁です。両方とも最高に美味しかったです。
夏はそうめんに限る!と、2人してがつがつ食べています。パリでこんな日本食を食べられる幸せ。最高です!!

因みに、薬味としていり卵をつくるのは、東京生まれ、東京育ちのわたしには初めてのこと。皆さんはいかがですか?こちらはその他の薬味として、ねぎの千切り、すりごま、そして茄子とcourgette(ズッキーニ)の炒め煮です。
最近、知人の紹介で、大分の柚子胡椒を知りました。その辛さ加減が最高で、一時帰国の際に、スーパーでまとめ買いし、パリに持って帰り、夫と舌づつみを打っています。

1枚目の写真のごま味噌だれは、夫の父の出身地、宇都宮だそうです。うまいですよ~。皆さんもぜひ試してみてください。

そうこうしているうちに、雨が降り始めました。またしても恵みの雨。嬉しいですね。
でも気温はまだ24度もあります。。

いざハイキング! La randonnée dans la forêt de Fontainebleau !


さぁ、これから郊外電車に乗って、フォンテンヌブローへハイキングです。Gare de Lyon から出発し、行先はFontainebleau-Avon という駅。大体30分ぐらいの行程です。
ホームに人がいないのは、まだ電車が出発しないからで、ギリギリになると人が慌てて飛びこむようにして乗ります。ホームに人がいなくても、手前の所ではこの通り、人であふれかえっています。
我がハイキングチームも、写真の端に写っています。


 連日の暑さの中、森への散策は私たちの楽しみとしていることでした。森の中は案の定涼しくて、強い日差しも鬱蒼とした木々のお陰で遮られていました。
友人たちの都合で、当初の予定より歩く距離を大幅に短くしましたが、それでも充分に楽しみました。
Fontainebleau というだけあって、湧水が出ている場所(fontaine とは「泉」の意味です)が道のりの途上あちらこちらにあって ほとんどが枯れている泉の跡でしたが、まだ生き生きと湧きだしているところもあって、その冷たい新鮮な水に手を浸したりしました。

私たちが旅のハイライト、目的地として選んだのが Tour Denecourt ( Monsieur Denecourt が、この散策の道のりを示す青い印をつけた人です) という石でできた高い塔です。
塔の上からは360度のパノラマで、森全体をはるか遠くまで見はらすことができます。

 
 残念ながら塔の上からの眺めの写真は載せませんが、下から塔を眺めた写真を載せます。





昨日の夕立ちで、少し気温が下がりました。わずかな時間でのどしゃ降りでしたが、街路樹にとっては恵みの雨。止んだ後の街は、生き返ったように清々しい風が吹いていました。
でも当分、暑さは続きそうです。。

2013年7月23日火曜日

暑い~!! Il fait trop chaud !


皆さま、いかがお過ごしでしょうか。毎日暑いですね~。
 パリも、連日の暑さで、街全体が悲鳴を上げているのではないかと思うほどです。
日中は30℃を超える暑さが続いています。夜も20℃以上の熱帯夜。日本の人からは呆れられるかもしれませんが、この程度の暑さでも、パリでは珍しいぐらいです。
パリに住んで10年目ですが、こんなに寝苦しい夜は、今までの記憶に1回ぐらいあったかな、という程度。冬と春が寒かった反動でしょうか?
先ほどは日本のにわか雨を思わせるようなどしゃ降りで、一時は雷もなりましたが、すぐに晴れてしまいました。でも少しでも雨が降って、街路樹が生き返ったように生き生きとしています。

パリの窓辺にはお約束のゼラニウムも、この暑さのせいで、心なしか元気がありません。


久しぶりに Rue de Bac を訪れました。パリに詳しい方はご存じの、とてもおしゃれでハイソな通りです。そこにはパリ一番の老舗のデパート、ボン・マルシェがありますが、その並びに、写真にあるのはこれも言わずと知れたザ・コンラン・ショップ。日本での今の人気は知りませんが、実用的かつインテリアとしても高品質の日用品が売られています。
わたしは大体、前を通り過ぎるだけか、入っても買ったことはありません。自分の趣味や家のインテリアと合わないのも理由の1つです。
でもこの外観、素敵でしょう? ペパーミントグリーンに、赤と白のストライプ。何ともおしゃれ心をくすぐります。いつも眺めるだけなので、写真に収めてみました。

 最初は有難がっていた暑さも、3週間を過ぎてくるとうんざりしてきます。人間てわがままですね!
早く涼しくな~れ! クーラーのないのがうらめしいこの頃です。

2013年7月19日金曜日

朝の散歩・ジョギング Le promenade et la jogging matinaux


朝起きて、気温が15度以上あるとホッとします。6時ぐらいに14度ぐらいでも、外を散歩している間に気温が上がるので、気持ち的に楽ですね。10時には20度以上になって暑い毎日です。

早朝の散歩・ジョギングは、心身の健康には絶大の効果があります。
パリのアパルトマン暮らしは、ともすると1日中部屋から出ないで過ごしてしまう 危険性があるので、朝一番に外に出て、新鮮な空気を吸うことにしています。今の季節、日中は陽ざしが強すぎるので、外を歩くのはしんどいのです。その点は日本と似てますね。

これも良く言われることですが、日本と違って湿度が低いので、太陽の光が直に肌に届く感じで、すぐ日焼けをおこしてしまいます。肌が痛い感じです。わたしの場合、日に焼けやすい肌タイプなので、日焼け対策を万全にしたいところですが、ここはパリ。長袖を着ている人はいません。なので腕は焼け放題、でも顔は帽子をかぶって抵抗しています。帽子も、今のパリでは滅多にかぶっていませんので(1960年代ぐらいから女性の社会進出があり、かぶらなくなったそうです) 目立ちますが、仕方ありません。

写真は、家からほど近いところにある、ヴァンセンヌの森の中の湖です。Lac Daumesnil といいます。周囲およそ2キロ。真中に島があり、そこも走れるようになっています。白い東屋があってロマンチックです。
この日は出足が遅く、湖に着いた時は8時半を過ぎていました。9時を過ぎるころから空が明るくなりましたが、上の写真ではまだ曇りがちですね。
 
 








船着き場では、ボートがたくさん停留させてありました。日中、ボート遊び(canotage)をするには、暑過ぎる季節でしょう。
朝から釣りを楽しんでいる人もいました。

鴨が日向ぼっこをしているので
眺めていたら、気がつくとそばでおじいさんがにこにこしながら見ていました。
パリの街中では、いつも厳しい視線にさらされている感じなので
おじいさんの笑顔に癒されました。 

以前バラマニアだったわたしは、まだわずかばかり咲いていたバラも写真に収めました。
左はロサ・ルゴサ、右はラベンダー・ドリームかな、などと勝手に懐かしんでいました。
住んでいるアパルトマンには、ベランダがないので、3鉢だけ、
観葉植物を育てています。でも育てるって楽しいですね!
 

帰りがけには馬車にも合って、御者台にいるお兄さんたちがまたもや笑いかけてくれました。
「朝のマジック!」とわたしは心の中でつぶやき、思いっきり笑顔で応えました。

朝って素晴らしい!!
皆さんも、早朝の散歩、楽しみませんか?

 

2013年7月17日水曜日

やった~、夏だ~!! C'est enfin l'été !!

 

去年の年末にブログをやめてから半年以上が経ちました。
連日の陽気に誘われて(?)また 書くことに決めました。

去年から今年にかけての冬と春は本当に寒かった。
統計によると、去年の10月から今年の3月にかけての半年間で、パリにおける日照時間はたったの3日間だったとか。24×3で、72時間ぐらいだったのです。この記録は、40年以上ぶりだということでした。1月から2月にかけて、わたしは夫とインフルエンザに苦しみ、ひどい思いをしましたが、友人、知人もこぞって(もちろんフランス人も)多くが病気になっていました。まぁ本当にひどい冬と春だったわけです。

しか~し!
7月に入ってからというもの、連日20度を超える陽気となり、今では最高気温29度まできています。東京の友人たちからは、連日35度で、まさに悲鳴が聞こえそうな暑さだそうですが、パリは今、最高の気温です。今までが寒かっただけに、暑さが有難い。本当に身にしみるほど有難いのです。(日本の人からは怒られそうですが)
こちらは少しでも暑くなると露出度満点の服装となりますが、それと同じことを日本でやったら死んでしまうかも?!というより、日焼けが凄すぎちゃいますよね。
でもそんなことより、暑いのが嬉しい!これが今のパリです。

上の写真はチュイルリー公園。雲ひとつない青空を見てください!まるで砂浜にいるように見えますが、目の前にあるのは池です。
左の方へ行くとコンコルド広場になります。

 下の写真はリュクサンブール公園。
個人的にはこちらの公園の方が好みです。
 屋根の下ではおじいさんたちがチェスに興じています。
 涼しい木陰ではみなが楽しいおしゃべり。