2018年5月27日日曜日

手作りの愉しみ  Plasir de travailler à la main

Eglise de St. Sulpice サン・シュルピス教会
晴れ、時々雨のパリですが、昨日からまた気温が上がり始めました。
最高気温が28度前後、最低気温16度前後です。
朝でも、15度以上あると、室内ではもう「暑いな」と感じます。

写真にあるサン・シュルピス教会は、以前、爆発的なヒットとなった、「ダビンチコード」の舞台の一つで有名ですが、ここはパリでも左岸のメッカでもあります。近くにはサン・ジェルマン・デ・プレ、オデオン、そしてパリジャン、パリジェンヌの憩いの場であるリュクサンブール公園などがあり、とてもパリらしい地区です。
家からここに来ると、自分がやっぱりパリに住んでいることを実感できますが、自宅の近辺とはあきらかに雰囲気が違います。アカデミックでありながら、おしゃれなんですね。逆にうちの近辺はと言うと、パリにしっかりと地に足をつけている雰囲気が、今となっては良いのかな、とも思います。

さて、翻訳の仕事も一区切り、部屋の内装も目処がついてきた中で、再び手作りを始めました。
ネック(衿ぐり)から編み始めるやり方で、サマーセーターを作り始めました。
まだ左腕と指が痛いので、もう棒針編みは諦めないとならないかもしれませんが、このかぎ針編みだと、右手主導なので耐えられます。同時に、麻のカーテンの裾にも、エジングレースを編みたいと思っています。

なんと、この年でプリン作り初挑戦です。小さい頃から好きだったお菓子作りですが、なぜかプリンは作りませんでした。
茶碗蒸しを作った時に、すが立ってしまったので、自分には蒸すお菓子は向いていないと思ったのです。結果は案の定、すが立ってしまいましたが、今度キッチンを新しくしたら、オーブンも新調しようと思っているので、オーブンで作ってみようと思います。

 こちらはフルーツサンドならぬ苺サンドです。こちらも初挑戦。苺がまだスーパーで出回っているうちに作ってみようと取り組みました。
これも簡単なようで難しかったのは、生クリームをもっとホイップして固くする必要があったこと、また味としてサンドイッチ用の食パンがいまいちだったのと、クリームがべちゃついてしまって、食感が良くなかったのです。やはりお店で食べるようには仕上がりませんね。

これにめげず、暇をみてまた挑戦しようと思います。

余談ですが...
実は「続・スカートを履く日」として投稿文を書こうかと思っていたのですが、よくよく考えてみると、自分にはあまり深く論じる資格はないのではないか、と思い至りました。

この間、ある雑誌で、作家の酒井順子さんの投稿を読みました。同世代の女性として、彼女の鋭い視点に共感しますが、そこには『男尊女子』という新語が載っていました。簡単に書くと、「自然と男を立ててしまう女」のことを言うらしく、これは自分にまさに当てはまると思いました。マスコミを通じて、さまざまな愚かなことをする男どもが連日取りざたされているとはいえ、私は身近にそうした男性に会う機会がほとんどありませんでしたので、自然と、兄を二人もっていることもあり、男性に敬意を表してしまいます。

とはいえ、被害にあった女性とは、強く連帯したいと思っていますし、この世の男性主導のあり方に、常に批判の目を向けていたいとは思っています。
日本で声を挙げ始めた女性たちに、エールを送りたいと思います。








2018年5月18日金曜日

バガテル庭園  Parc de Bagatelle

Jardin de Reuilly 12区にある公園
一時期暑い日が続いたパリですが、しばらくは晴天でも涼しい日々となっています。今は午後の4時過ぎですが、外は最高で19度、これから夜にかけてはぐっと下がる予報です。ですが今はどんどん日が伸びてきているので、日の入りは夜の9時半、10時近くなっても明るい天候です。明日からまた徐々に気温が上がって、週明けは25度ぐらいまで上がるそうです。

さて先週の日曜に、夫とブーローニュの森の中にあるバガテル庭園に行って来ました。
バラにはちょっと早いかな、と思っていたら案の定、早咲きのつるバラと原種が主に咲いているだけで、あとはアイリスが咲き始め、一方で藤が盛りでした。

Colette 「コレット」フランスMeilland社製

Old Blush 「オールドブラッシュ」中国原産
Rosa rugosa アジア産
結婚してからというもの、特に実家がなくなってからは園芸というものから遠ざかっている私ですが、相変わらず花木は好きですし、以前ほどではないにしろ、バラも好きなままです。
写真にあるような原種と早咲きのものは、その歴史も興味深いですが、特に香りが濃厚であることで知られています。実際に嗅いでみると、盛りを過ぎたものでもかすかに芳しい香りがしました。


 バラのコンパニオンプランツとしての花や葉ものも元気でした。写真のクレマチスはまだこれから、というところでしたが、葱坊主や露草は今を盛りと生え揃っていました。ギボウシのような葉ものも大好きです。

白い藤が見事でした。
アーチに絡めてあるので藤のアーチとなっていましたが、ふと、何年か前に、ここでウエディングドレスを着た女性が写真撮影をしていたのを思い出しました。
季節としてバラには早かったのですね。
この小道には、幾重にもアーチがあって、つる性の花木が楽しめるようになっています。


 バガテルといえば、雉、鴨、猫などの小動物がいることでも知られています。猫の写真を載せられないのが残念ですが、この時は一匹の足をビッコを引いた子猫とのアイコンタクトに夢中で写真どころではなかったのです。

雉も鴨も、人を全く恐れず、悠々自適の暮らし。私も早くそうなりたいものです。


たまには二人の写真を載せてみます。表紙に使った写真の近所の散歩道です。
写真を撮ってくれ、と頼まれて撮ったら、「あなた達のも撮ってあげるわ」と言われ、撮ってもらったものです。「どこから来たの?」と聞かれ、(このよく聞かれる質問の意味は、何年パリで暮らしていようと、パリに住んでる、と答えるのはダメで、出身国を言うまでは聞かれ続けるのを知っているので)「日本」と答えると、「わお ! 日本大好き !」とニコニコされました。大抵、私たちに話しかける人は、日本びいきが多いですね。単純に嬉しい。

日本の南では梅雨に入ったそうですが、梅雨もまた楽しめるといいですね !  遠く離れていると、梅雨のザーザー降りの雨や、何となく湿気ている空気とかも懐かしいものです。
今年の夏は、日本に帰らないことになりました。
あぁ、日本恋しや....