2015年4月30日木曜日

マロニエ花盛り 2


またしてもマロニエです。
この時期はなんと言っても満開のマロニエが、パリの街中を席巻するわけですから
何度も取り上げないわけには行きません。

この木のように、まじかで見上げると、そのどっしりとした花穂が
覆いかぶさるようにして天を向いて咲き誇っている様子は圧巻です。

ここは家からほど近い、
ヴァンセンヌの森の入り口です。
向こうに見えるのが ドーメニールの湖( Lac Daumesnil ) 。


この日はお天気がよく、これでも午後の6時過ぎぐらいなのですが、
もちろん日が長くなっているのでこのとおりの明るさです。
湖ではヨット遊びをしている人々で賑わっていました。


散歩する人、走る人で賑わっていますが、
時々写真の人のように、本格的な格好をしてランニングをする人もいます。
夫はよく、
「走ると人生観変わるよ。」と、
私にも走ることを薦めますが、今はちょっと難しいですね。
夫は相変わらず、暇を見つけては10キロマラソンを楽しんでいます。
でも。。。
全然走っていない私の方がスリムなのはどうしてでしょう?^^


ご存知のとおり、マロニエには白のほかに、ピンク色もありますが、
数の上では断然少ないので、なかなか良い写真が撮れません。
なんとか、散ってしまう前に撮りたいものです。

今日のパリは、写真とは裏腹に
朝からしとしと雨。
気温もぐっと下がって、外は10度あるのでしょうか。

なかなか、1年以上、東京の実家で一人で暮らした疲れが取れません。
横になったらいつでも眠れそうな感じです。

今日は一日、外に出ないでのんびり過ごそうと思います。
こういう時、とくにやることがないのって、逆にいいですね。^^ 





2015年4月25日土曜日

マロニエ花盛り


今朝は、昨日までの晴天と打って変わり、
曇り空、ちょっと肌寒い天気となりました。

写真は昨日のマロニエの木々の様子です。
連日の好天気でマロニエの花は今真っ盛り。
今年は花芽がついてから開花までがとても短かったように思います。
それほど、毎日晴天が続きました。

一昨日ごろでしょうか、
こう毎日晴れだと、木が水不足で元気がない、と感じたほどです。
街路樹は、誰も水をあげませんから、
雨が降らないと、その打撃をもろに受けます。
葉の輝きも、ちょっと褪せて、お疲れ気味、と感じました。

私もパリに戻って明日で二週間。
パリ生活に慣れてきたものの、
毎日出かけると疲れが出ます。
まだまだ年のせいにはしたくないけれど、
もっと元気に過ごせるはずだなぁと思っています。
今一つ、打ち込めるものがない、というのが弱みでしょうか。

「大好きなことをやって生きよう!」
それを目標にしたいと思っています。

 
 
 


 

 

2015年4月19日日曜日

洗礼のお祝い


本日も晴天なり。
パリに戻ってからちょうど1週間が経ちました。
実を言うと、まだ本調子ではないのですが、
この連日の晴天に助けられて、
時差ボケからの回復は早いです。

今日は復活祭で洗礼を受けた二人の日本女性のためのお祝いが、
カトリックセンターで開かれました。

私にとってもこの復活祭は、パリ在中10年にして与えられたお恵み、
それはもちろん、1年と3か月におよぶ日本滞在だったのですが、
そのことによって自分も復活した、と感じています。

まだ恐れはある。
そして意識にはあまりのぼらないようにしている怒りもある。
でも、カトリックセンターを通じて出会う一人一人の中に
キリストを見ることができる喜びに包まれています。

お二人には本当に幸せになって欲しい、
心から祈っています。


2015年4月18日土曜日

誕生日


この年になって、今更誕生日もありませんが、
夫と二人、ささやかにお祝いをしました。

ここは夫の通う大学院の近くにある、典型的なフランスのカフェです。
カトリックセンターが rue du Babylone にあった時は、たまに利用していた、
懐かしいカフェです。

昨日もご覧の通りのにぎわい、
お日様の大好きなフランス人たちが、
鈴なり状態でテラスを陣取っていました。


私たちはもちろん、日本人ですから店の中の席へ、、
というのは冗談で、テラス席は一つも空いていなかったからです。

注文した料理は、本日おすすめの料理( Plat du jour ) である、
子羊肉のステーキ、パスタ添え( Gigot d'agneau avec tagiliattele ) を二人ともとりました。
「イェ~イ、ステーキだぜ!」というはしゃぎぶりで食べたその味は、
期待を裏切らず、子羊ですからちょっと固いとはいえ、とってもジューシーで熱々、
パスタの太麺も相変わらずのゆですぎは置いておくとしても、熱々で美味でした。
一緒に飲んだロゼの côte de Provence も羊肉にぴったりでした。

ステーキというと、私の場合は日本では滅多に食べないのです。
何か、あまり馴染みがないというか。
でもフランスではとてもポピュラーな料理なんですよね。決して贅沢なものではない。

デザートは、これまた美味な、
パンナコッタとキャラメルプリン( crème brûlée ) 。
パンナコッタは、甘酸っぱいベリーソースが最高でしたし、
夫の頼んだプリンも、上にのっているキャラメルが最高に甘くて美味しかったです。

因みにサーブしてくれた店員さんも、
「日本人の友達がいるんだ」と言って、とても感じが良く、
私たちが食べる前に、
「召し上がれ!」と日本語で言ってくれたのにはびっくりしました。
これ、Bon appetit ! の日本語訳ですが、最近あまり聞かない言葉をフランス人が口にしたのにはびっくり。彼に日本語を教えている日本人は、上品で育ちが良い人なのでしょう。



そんなこんなで、
私の誕生日は過ぎて行きました。

打ち明けますと、
今年は40代最後の年となります。

50才の大台まであと一年という今年。
さぁ何をしますか。

夫曰く、
ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」の最後の文章、
「人生は、
何かしら正しいことをして行けば、
素晴らしいものになるのだ。」
という言葉を教えてくれました。

「そうだ、そうだ」、と深く心に思いながら、
感謝して毎日を過ごそうと決意しました。

ふと怒りがこみ上げたときは、
自分の両親のことを思い出して耐えよう、と思います。

人間、皆、いつかは死ぬんだ、ということを考えれば、
ゆるせるではないか、と。

誕生日の日の夜に見た夢は、
父や母、そして愛猫たちが勢ぞろいで、
今はなき生まれ育った家にいた夢でした。









2015年4月15日水曜日

久しぶりのパリ!


先日の日曜の夜に、無事、ドゴール空港に降り立ちました。
夫は、例によって大きなバラの花束を抱えて出迎えてくれました。

今回の久々のフライトは、
日本でやり残したことはない、悔いはない、という思いもあって、
直行便の12時間半を楽しく過ごしました。
4本映画も見ました。
その4本ともに、深く考えさせられました。

「ホビット、最後の決戦(3話中の最終回)」
「アナと雪の女王」
「永遠のゼロ」
「あと1センチの恋」

いつも胸にあったのは、父のことでした。


家の近所のナシオン広場には、
プラタナスの新緑、そしてマロニエの新しい花芽が輝いていました。

久しぶりのパリは、、、

可もなく不可もないという感じで、
でも慣れ親しんだ場所に帰ってきた、という思いはあります。
久しぶりのパリが、両手を広げて私の戻りを受け入れてくれた、という幻想は全くありません。
ですが、
以前のような自分自身が囚われていた思いが、
はっきりとなくなっているのを感じました。
長かった日本滞在で、すべて、洗い流されたようです。。

ですが、轍(わだち)はまだ残っている。
そう人間、単純ではないですね。

その轍に触れるような出来事があると、
やっぱり駄目ですね。
強い怒りや憎しみがぶり返してしまいます。

自分の国にいればまだ、抑えられたものが、
ここではクローズアップされる感じです。
ごまかしが効きません。

それを何とか飼いならさなければ。。

これからパリで生きて行く上での一番の課題です。







2015年4月6日月曜日

麗しの花見山


昨日は、復活祭のミサの後に、
つと思い立って、兄と花見山へ行くことにしました。
小雨の降る中でしたが、
福島市が全国に誇る花見の名所と言われる所へ行ってみることにしたのです。

写真家の故・秋山庄太郎氏が
「福島に桃源郷あり」と称えて全国に紹介したことによって
その名が知られるようになった花見山。
その形容通りの美しさでした。

今週末が最高の見ごろということで、
まだその美しさが全開ではなかったようですが、
兄と私にとっては十分でした。


こんな風に、満開の桜を背景に、真っ黄色の菜の花が広がっているところもありました。

同じ黄色の花でも、
菜の花とレンギョウは全く違いますね。
花見山に登る手前の道々で、
こうした桜の桜色と、黄色の花色の競演があちらこちらで見られました。

登山中の景色ですが、
小雨が降り続いていたのと、霧がかかり始めていたのとで
写真にするとその美しさが良く伝わらないのが残念です。
でも山から見下ろし、対岸の山の斜面の美しさも展望できて、最高でした。


山の頂上から降りて行く先にある桜のトンネルです。
その美しさに息をのみました。
まさに桃源郷。
兄と、「来てよかったね、来てよかったね」と
繰り返し言い合っていました。


 桃も、咲き始めていました。
その他に、サンシュユや桃色の椿、白木蓮もあちこちで見かけました。

桜にも
色々な品種があります。
ソメイヨシノ、
八重桜、
彼岸桜、
寒緋桜。
園芸種を合わせると数えきれないほどでしょう。

                                       
 
   


  これは山を下りて、
  帰り道の風景です。

  こんな何気ない田舎の風景に、
  とても心が和みました。


ちょうど私たちが帰り道、仮の駐車場まで往復しているシャトルバスまでの道、
雨脚が強くなってきました。

この写真ではまだそれほどでもないのですが、
山に行くのに、もう一時間遅かったら、ほとんど楽しめなかったでしょう。
私たちも、頂上に着いた頃は濃霧で、ほとんど景色が見えませんでした。
でも途中を十分楽しめたので満足です。

兄と話したのですが、
兄は、「さっちゃんと最高の思い出ができたから、
     これからも福島で生きていけるよ」と言っていました。
私は、「人生最良の日。
     死ぬ前に思い出す風景の一つになった」と言いました。

美しい桜、山々を見ながら、父と母も一緒に見ていると実感しました。

本当に良かった。
心から思える一日でした。




ご復活おめでとうございます!


昨日はイースターということで、キリスト教徒としてはまず、
ご復活おめでとう、と言わなくてはならないでしょう。
福島市内にある、カトリック野田町教会のミサに、兄と与ってきました。
久しぶりのミサということで、内心少し緊張していましたが、
信者さんたちの温かい出迎えで、すっかりリラックスできました。

神父はドミニコ会のトマス神父様でしたが、
奇しくもその日が野田町教会において最後のお努めということでした。

その説教で、
キリストがご復活されて、50日後の聖霊降臨までの間、弟子たちの間に次々と現れになった。
気の弱い弟子たちが、その間いかにして変貌をとげ、聖霊降臨によって宣教活動ができるようになっていく歩みを、私たちも共に歩みましょう、というものでした。
確かに、キリストを簡単に裏切るような、腰抜けの弟子たちが、
キリストのご復活によって、いかに勇気づけられたかが、その不思議ともいえる変わりようは、理性的には説明がつくものではないでしょう。

信仰というのはお恵みである、というのは、
つまり、どうしても信じずにはいられない体験というものが必要なのかもしれません。
現代人の、理論武装した頭で固くなっていては、
そこから一歩も出られないでしょう。

そしてまた、この世の論理というものに、
疑問を持つこと。
効率性、有効性だけを考えて突き進んできた社会、国が、
結果どうなっているかを見れば明らかでしょう。
心を病んでいる人々が、無視できないほど多くなっている現状です。
そうした現状に適応できている人の方が、
私なんかに言わせればおかしい、と思います。
「何かを切り捨てなければ、このあさましい現実に適応できるものではない」と実感します。

その「何か」というものが、
実は最も人間にとって大切なものなのではないか、と思います。

この世の現実に苦しんで、飢え乾いた経験が必要なのでしょう。


主のご復活に際し、
改めて自分の信仰のあり方を考えたいと思います。


 
 
 

2015年4月4日土曜日

福島・開花宣言より


昨日か一昨日に開花宣言した福島ですが、
今朝はもう、こんな風に咲いていました。
兄のマンションの7階から撮ったものですが、もちろん望遠です。

こうして眺めてみると、
お寺と桜、そして背後の穏やかな山並みと、とても日本的な情景ですよね。
まさに春爛漫の、日本の風景です。

何という名前のお寺か知らないので、後で降りて見に行ってみようと思っています。
お墓も見事な桜に見守られて幸せなことでしょう。

さて、パリに向けて出発するまでおよそ1週間となりました。
そろそろ荷造りを始めます。
長期にわたる日本滞在で、何をパリに持っていくかかなり考えますし、
成田に行く前に東京に滞在するため、そのことも考えなくてはなりません。

荷物として思い浮かぶのが、私の場合まず衣類なのですが、
今までの経験上、下着類はともかく、日本の洋服は、パリに持って行っても役に立たないことが多いですね。
流行もありますが、そもそもの服の概念が違うし、風土も全く違うからです。

よく夫と話をするのが、
「日本の服はセクシーじゃない」ということですね。
どういうことかというと、
女性が、体のラインを隠す、特に年をとるにつれ、そういう傾向にある、ということです。
女性性よりも、楽さをとる、というのでしょうか。

でも体のラインをだし過ぎるのも日本女性としてどうか、ということもありますし、
 逆に女性性を捨てるのももったいない。
その中間の落としどころが問題なのですが、
要するに、似合っていればいい、ということなのかもしれません。



こちらは上の写真より望遠を緩くしたものです。
7階から見える景色に近い見え方です。

こうして見てみると、
桜は遠目で見ても美しいですね。
大体は数本並んで植えられているので、その重なった様子が霞みがかかったように見えて、
幽玄な感じがします。

以前にも書きましたが、
私は花木の中で、桜が一番好きですね。
自分が生まれた月に咲く、というのもあります。
でもバラも花木といえば花木なんでしょうか。
そうなると困りますが、
まぁバラは野生種もあるものの、園芸種として庭で育てられる植物としての花木でしょうか。

野山に咲く、可憐で小さなスミレを愛した母のことも思い出すこの頃です。