2016年6月30日木曜日

とある日の食事


体調を崩してから、大分回復した今は、
外で過ごすよりも家の中で過ごすことの方が多くなっています。
そのせいかブログの更新速度がアップしています、あしからず。

写真は、夏によく出回っている果物、
アプリコットとキウイです。
アプリコットはキロにして4ユーロ弱、
キウイは1個売りで一つ0,8ユーロぐらいです。
このキウイは中華店で買ったもので、通常の値段より少し高めでした。でも1個がとても大きく、直径にして6センチはあります。

その他夏の果物として、6月初旬ぐらいから出回るさくらんぼう、桃、ネクタリンなどがあり、色鮮やかな賑わいを見せています。

さて、あまり自慢できるような内容ではないのですが、
パリでもこんなものが食べられる、という趣旨で本日の食事内容をお見せ致します。


こちらは昼につくった、油揚げを使った煮物とご飯です。
中華では、日本のような形の油揚げは売っていませんが、様々な形(と言っても四角や長方形ですが)売られており、これは「温州泡豆腐」と書かれていました。150グラムで2ユーロ20。フランス語の表示は、TO-FOU FRITES です。これを、熱湯で3分ほど煮て、油を出し、冷めてからしっかり水気や油気を絞ってから煮含めました。これが最大のコツで、それに余った白菜と小玉ねぎを入れて煮込みました。
ところで白菜ですが、パリでもしかも普通のフランスのスーパー(中華店ではない、という意味で)で売られるようになり、しかもこの初夏なのに売られています。夫が中華料理のマニアでもあるので、これは嬉しい限りですね。それと白いご飯はフランス産。南部のカマルグ地方一帯の湿地で作られたもので、粒が丸いのと細長いのとがあり、丸い方が心持ちねっとり感があるので、そちらを買います。
こんな料理でも、私たちにとっては日本を懐かしむ、立派な一品となっています。
因みに料理に使った器は、日本から少しずつ持ってきた、日本の器です。とても大事にしています。
こちらは今晩の前菜。
プルーンとオクラのベーコン巻きです。
フランスのスライスベーコンは、日本のと違ってなぜか極薄なので、途中でちぎれたりして、こうした巻物には向きませんね。レモンを絞って食べると、ベーコンの油っぽさが消え、サッパリします。いくらでも食べられる感じです。
オクラは、1キロ4ユーロぐらい。オクラで1キロというとかなりの分量ですが、これまた1つ1つが大きいのです。こちらは中国人の経営する食品店で買いましたが、アフリカの食材も数多く売っているため、お客さんはアフリカ人で溢れています。なんとオクラ、アフリカの人が普通に食べる食品なんですね。パリに来て初めて知りました。どうりで大きいこと!(って関係ないですか?)


締めとしてジンジャーパスタをつくってみました。
前菜があったので1人分100グラムとしました。(普段の一品の時は1人150グラムは食べます。)
パスタというと、これまたフランス人があんまり食べない料理ですが、通説ではフランス人がパスタを茹でると茹で過ぎのうどん状態になるとか。アルデンティなんてとんどもない、という感じで、よく言ってやわらか~い食感になるそうです。まぁそれもいいじゃないですか。
こちらは生姜とにんにく、そして赤とうがらしのみじん切りを、オリーブ油で香り付けし、そこに茹で立てのパスタを絡めたもの。仕上げに塩・こしょうをしました。この時の塩があるかないかで味に差が出ますから、やはり塩って料理の要だと実感します。

今日は、冷蔵庫にあるものを中心に料理三昧でしたが、
皆様いかが思われましたか?

そうそう、生姜も、スーパーで当たり前のようにして手に入りますし、赤唐辛子は、酢漬けの瓶詰めで、中華の食材店で手に入ります。
1960年代や、70年代に来た日本の年配の人たちからは、「隔世の感がある」と言われるのも、こんな料理を、パリにいる日本人がつくれるようになったことからも分かる気がします。
13年前から住み始めている私ですら、日本人にとっても住みやすくなったパリ、と思います。



今回は、料理のことでかなり趣味的な内容となってしまいました。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございます。






2016年6月28日火曜日

モンスーリ公園  Parc de Montsouris


パリの14区の東南に位置する、モンスーリ公園です。
パリには、あちらこちらに公園があり、都会とはいえ、自然を満喫できる憩いの場所となっています。このモンスーリは、20区にあるビュット・ショーモンに似て、高低の差を利用した、起伏のある公園です。ジョガーに限らず、歩いているだけで、自然と運動効果が感じられます。


この池は、公園内の唯一、といっても割りと大きい池ですが、そこに珍しい黒鳥を見つけました。
この黒鳥は、オーストラリア原産だそうで、ヨーロッパで黒鳥というと、あり得ないものの代名詞だったそうです。確かに黒い白鳥(?)って、あまり見かけませんよね?
黒鳥というと、バレエの「白鳥の湖」をつい思い出しますが、黒いとどうしても邪悪なもの、となってしまうのですね。でも実際の黒鳥は、とても優美で大人しく、赤い口ばしが見事なコントラストとなって、見る人の目を楽しませてくれます。



こちらは、Cité Universitaire の入り口から入ってすぐの所です。
区の職員か、園芸学校の若者か分かりませんが、終わりかけているバラの株を手入れしているところでした。私も以前、結婚前は園芸に凝っていたので、こうした作業をしている人がいると、つい見入ってしまいます。花が好きなので、活けるのも好きですが、やはり土から育てる醍醐味には適いませんね。

このモンスーリ公園に家から行く方法は、Porte de Vincennes という駅からトラムウェイに乗って行くのが一番の近道です。トラムウェイとは、パリの周囲を巡る路面電車で、外の景色を楽しみながら、パリを一周することが出来ます。もちろん、一周するにはかなりの時間がかかりますが。
Porte de Vincennes という、パリの東南から出発すると、パリの南部にある通称チャイナタウンのそばを通りますので、アジア人を多く見かけるようになりますが、そこを通り過ぎて14区に入ると途端に、雰囲気が変わります。Cité Universitaire (大学都市)に代表されるように、アカデミックな雰囲気になって行きます。
パリは、地区によって、様々な顔が共存しているのが、最大の特徴かもしれません。


なんやかんやとしている内に、パリは気候も良くなり、セーヌの水位も、正常に近くなりました。
朝晩は14度前後、昼間は20~22度ぐらいで、一日を通してかなり過ごしやすくなりました。

先週明けから、急に気温が上がるのと時を同じくして少し体調を崩していましたので、なるべく夫と、外を散歩して気晴らしをするよう心がけていました。

パリに住んで長くなってきたとはいえ、
自分の家、アパルトマンにいても、心から寛げない自分がいます。
今までそれは、夫といつも日本語で会話しているせいで、それで疎外感があるんだと思い込んでいましたが、そういう簡単なことでもないことが分かって来ました。


とにかくキリスト教の信仰を得たのですから、信じ、人を愛し、希望をもって楽しく生きようと思っています。それには、様々な人との関わり合いを通らなければなりませんし、多くの人との連帯こそが、生きる力になる、と信じています。


さて、フランスは夏の大型休暇、バカンス直前ということでどこもかしこもお祭り気分ですが、
うちの周囲は、今、不思議なほど静まり返っています。そうそう、お昼の後の昼寝の時間なのでしょう。夕方には、目の前の公園に、子供たちが大騒ぎで遊ぶことでしょう。その頃には、私も夫と連れ立って、散歩に行くとしましょうか。

良い一日をお過ごしください。







2016年6月23日木曜日

ヴァンセンヌの森 Bois de Vincennes


前回のブログの翌日から、急に気温が上がり、パリは真夏を迎えています。
これでこそ麗しの6月、という感じで嬉しい限りです。
その気分のままに、学年末、夏の大型バカンスを前にして区切りのついた夫と、連日歩き回っています。

ここは家からそう遠くない、パリの最東端に位置するヴァンセンヌの森です。
日本の皆さんは、むしろ最西端のブーローニュの森の方をご存知かと思いますが、実際に歩いて比べてみると、ヴァンセンヌの方が、自然に野性味がたくさん残っているし、人々の感じが素朴で、感じが良いのです。逆に、ブーローニュは洗練されていて、日本人も多く散歩しているので、居心地は良いかもしれません。でも私はどちらかと言えば、ヴァンセンヌの方が親しみを感じます。


これは Lac des Minimes という湖で、森の中でも更に東に位置しています。周囲は1、5キロぐらいあるでしょうか。ここは人口の湖なので、先日までの増水の被害は免れています。こうして、鴨や様々な水鳥が、人懐っこい様子で湖で泳いでいます。
この湖を見ながらジョギングする人も、結構いました。

亡き父が、「水の美しい所に住みたい」と言っていたように、私も水を眺めるのが大好きです。
おそらく、生まれ育った実家が、隅田川の側だったからだと思います。
そして、水の流れる音、せせらぎを聞くと、心底癒されます。そんな岩場が、小さいながらもフランスの森にもあって、そんな場所に出くわすと、しばし佇んでしまいます。


以前ちょっと書きましたが、
パリのアパルトマンの部屋を、本格的に片付けています。
日本は随分前から片付けのブームですが、パリでそれを実行するのは初めてです。
というか、そもそも片付けは好きではありませんが、部屋が散らかっていることのない様にしているタイプなので、そんなに物が溢れている訳ではありません。それと、わりと捨てることに抵抗のない私ですが、夫はそれに反して捨てられないタイプ。よくあるパターンですが。
なので、夫の領域には絶対に手を出しません。

なぜ、「本格的に」片付けているかというと、もっと住み良くしたいのと、本当に自分にとって大切なことは何なのかを見極めたい、というのがあるからです。よく言われているように、片付けとは一つ一つの物との対話。その対話を通して、過去に片を付け、未来への不安をなくそう、という心積もりです。 
自分なりに、日本への一時帰国前に済まそうと思っていますが、さて、うまく行きますかどうか??


さて、薔薇の季節もそろそろ終わりを告げていますが、
以前のブログで載せた場所に、もう一度散歩に行きました。

前回よりもこのピエールドロンサールが花盛りだったのと、
名前の分からない修景薔薇(下の写真)が見事に咲き誇っていたのでまた載せることにしました。
パリに住むようになってから、それほど薔薇への情熱が続いている訳ではありませんが、やはり花の女王、見ると心踊りますね。


時間が出来たとはいえ、
散歩に快く付き合ってくれる夫に感謝です。
何より、夫との散歩が、心と体の浄化作用に一番役立っていると思います。









2016年6月20日月曜日

パリの夕暮れ


なかなか天気、良くなりません。
時折日が差して、太陽の暖かさを感じることもあるのですが、概ね、カラッとしない空模様です。
週間予報でも、雨、曇り、合間に晴れ、という感じで、例年の6月の素晴らしい気候とは程遠いものとなっています。

写真は、5日ほど前の、夜の7時過ぎに撮ったものです。
シテ島を、北側の方へ渡って、ノートルダムを振り返りました。ここでも、浸水の様子がよく分かると思います。

こちらは逆に、シテ島から橋とその下を流れるセーヌと、浸水している遊歩道を撮ったものです。
セーヌの色も、どぶ水のように濁っています。

夫と私は、この後友人のコンサートを聞きに行くところでしたが、やはり観光のメッカ、ノートルダムの周囲は、平日の夕方でしたが人で溢れていました。
パリに戻った当初、観光地に人が少ないことに驚きましたが、今はまた、少しずつ平素の顔を取り戻しつつあるようです。

ですが、アメリカでの大型テロ、
またパリ近郊での、警察官殺害という事件が相次いでいますから、決して人々が安心している訳ではないと思います。
パリと、その近郊でテロが続発して以来、住んでいる人はともかく、何かの用事や観光目的で来ている人々は、万が一のことが起こっても、それを引き受ける、フランス語では assumer という単語を使いますが、すべてを自己責任の元に引き受ける、という覚悟が必要ではないか、と思います。日本人的には、「そうなったらなったで仕方がない」という感じでしょうか。
起こってしまったことに対してつべこべ言っても仕方がない、という態度は、ある意味と言いますか、一つの処世術、生き方の問題として、参考になる時もあるとは思います。


これはコンサートが終わった後、夜9時ごろの様子です。
Pont d'Arcole という橋で、シテから市庁舎へ渡る途中で撮りました。




こちらは、その同じ橋から、
シテ島を振り返った様子です。
向こうに見えるのがサン・ルイ島。
日が長くなったとはいえ、引き続きの曇天での夕暮れ。
物悲しさを感じます。









 
さて、天気のことを考えると鬱々としてくるので、いつものように、料理の話題にしたいと思います。


左はハッシュドビーフ。今回初めて知ったのですが、日本語で言えばこのハヤシライス、ハッシュドビーフがなまってできたということです。面白いですよね、そんな、外来語がなまって出来た日本語は、たくさんありますけれども。

ビーフシチューと違って、ケチャップとウスターソースを混ぜてルーをつくるところがこの料理の特徴でしょうか。
亡き父は、こういった類の料理を見ると、「カレーの一種」と思うらしく、でも食べると全然辛くないので、「美味しくない」という感想をもらしていたのを思い出します。昔の、純日本人としてはしょうがなかったか、と、今では笑える思い出です。

 これはキュウリのブルーチーズ和え。
もちろん、自分で考えたのではなく、レシピを参考にしていますが、ドレッシングにお酢ではなくレモンを絞ってみました。中々行ける一品です。何より、夏野菜の代表の一つであるキュウリ、安価で手に入るだけでなく、フランスのキュウリは一つが巨大。日本のものと比べると、1本の大きさが大げさでなく3倍から4倍もあるので、たった1本でも大量なものが出来上がります。まぁこちらの人は、大抵、他の夏野菜と煮込んでラタトゥイユを作るのが定番ですね。
 

右はそんな、夏野菜(冷蔵庫で少しずつ余ったもの)を入れてチキンブイヨンで煮込んだだけのスープです。スープを飲んで体を温めるなんて、丸で冬のようだ、と思います。
因みに入れたのがセロリ、トマト、玉ねぎ、です。



  あぁ、夏が恋しい。暑い夏が。
でも夫とまた、一時帰国する日が、3週間後に迫ってきました。
暑い日本の夏が恋しい。パリに住む日本人は、強くそう思っています。そう、近年の暑すぎる夏を経験している日本ですし、それを避けて、夏は日本に帰らない日本人も多いのですが、私たち夫婦は、あの緑の濃い、美しい日本の夏に恋焦がれています。「日本の夏、キンチョーの夏」なんてコマーシャルのフレーズを思い出したりして。
やはり祖国を愛する自分でありたいと思います。。








 

2016年6月15日水曜日

薔薇の季節に  La saison de la rose


なんやかんやと忙しくしているうちに、薔薇がすでに満開の季節になっていました。
広場の薔薇が満開となり、アパルトマンの中庭の薔薇も咲き乱れる中で、「薔薇を見に行かなくちゃ!」という思いだけで、なかなか実行に移せないでいました。


ここは Le Viaduc des Arts といって、わりと近所にある散歩道です。

このブログにもちょくちょくご紹介しているので、お馴染みの方もあるかと思いますが、こうして薔薇が満開の時期にタイミング良く来れるというのは、過去、あまりないことです。

写真にある、アーチに絡まっているつる薔薇は、おそらく、Pierre de Ronsard という名で、実は以前実家のトレリスに誘引していた薔薇と同じです。見た目の華やかさとは違い、香りが弱いのが残念な点ですが、丈夫で育てやすいのが特徴です。


この薔薇を見るたびに、父と一緒に育てたことを思い出す、いわば思い出の薔薇ですね。。

  さてこの Viaduc des Arts ですが、
 ご覧のように、高い位置にあります。
 以前はここに電車が通っていたそうです。

 今は、この高架下に、高さを利用した店舗、特にアーティスト
 たちの作品を展示したり販売したりしています。
 とても興味深い、個性的な芸術作品が見られる所でもあります。

 この道をまっすぐ東へ行くと、バスティーユ広場に行き着きます。




  ここを訪れたのは昨日の午後でしたが、
  午前中に一時的にどしゃ降りになったものの、
  この時は雨は上がり、時折晴れ間がのぞいていました。

  この所、晴れ間が見えるようになったとはいえ、
  鬱陶しい気候がもうひと月は続いています。
  セーヌの増水も、ひところに比べれば減りましたが、
  なんとも湿気の多い、じめじめした気候に変わりはありません。

テロが、世界のあちらこちらで起こっていますね。
本当に予想のつかない、
恐ろしい世界になってしまいました。
犠牲者の方々へのご冥福を心よりお祈ります。



ご参考までに、セーヌの様子も載せます。
これも昨日ですが、朝7時ごろの早朝の様子です。

大分、水位が下がったとはいえ、
両岸の遊歩道は水面下の状態です。

パリに住んで13年目になりますが、
これほどまでに湿気の多いパリは経験したことがありません。
家の中にいても、タイルの床はなんとなくベタベタするし、
じゅうたんの上も、なんとなく湿気がある感じがするのです。

「まるで日本の梅雨だね」
とは、パリに住む日本人の間で交わされる挨拶となっています。

日本の皆様は、まさに梅雨真っ只中、
日本は季節の中に組み込まれていて年中行事でもありますが、
パリは未曾有の湿気で、面食らっている状態です。


早く雨が上がって欲しい、切なる願いです。



2016年6月9日木曜日

料理三昧 Les plats préférés


先月末から続いていた悪天候が、今週明けぐらいから徐々に回復し、この時期らしい天気になってきました。特に昨日、今日と晴天が続き、気温も午後は20度を超えるようになっています。水害で運行を休んでいた郊外線も、明日から再開の見通し。「6月は、こうでなくっちゃ!」という日差しが輝き、今まで部屋にこもりがちだった人々も、外の公園のベンチでおしゃべりを楽しんでいます。 Les intempéries qui continuaient depuis la fin du mois dernier se sont améliorées à partir de cette semaine et le temps est devenu petit à petit normal en tant que le mois de juin. Il fait surtout beau temps hier et aujourd'hui, la température est plus de vingt degrès dans l'après-midi.

でもこっちの人は、本当に外で過ごすのが好きですよね。気候が違うとはいえ、本当によく飽きずに外で過ごすことを好みます。私はともすると家に引きこもる傾向があるのですが、パリに暮らしていると、確かに「外に出ないともったいない」と思うようになります。特にこの季節はそうですね。


さて、件名にあるように、この頃、きちんとお料理をするようになりました。と書くと「?」という向きもあるかと思いますが、パリに戻ってから今まで、なんやかんやで食事、とくに夕食を作ることができず、夫任せ、あるいは抜き、ということでやり過ごしてきたのです。
ここにきてようやく、毎日当たり前のように作ることができるようになりました。主婦なら当然なんでしょうけれど。

上の写真は、骨付き肉のビール煮です。
ご存知の方も多いと思いますが、フランスでは鶏肉というと、まず骨付きが当たり前で、普通に丸ごと売っています。唯一骨がついていないのが、ささみの部分。でもこれはほとんど買いません。一度買って、ぱさつきが気になって美味しくなかったからです。
レシピはいちいち書きませんが、マッシュルームとパセリは、日本より手ごろな価格と分量が手に入ります。 例えば真っ白で大きなマッシュルームが、250グラムで0,99ユーロ。普通、日本人が二人分の料理を作るのには充分すぎる量です。パセリも、大げさでなく、小さなブーケぐらいの束が、1ユーロしません。その他、ソースにはトマト1個分のみじん切りも入れました。もちろん、ご飯はバターライスです。


こちらは、翌日、上記の料理で余った鶏とマッシュルームをつかって、しょうが入りご飯を作りました。
炊飯器に、チキンブイヨンとしょうゆ、酒で味付けしたお米に、しょうがをたっぷりすって入れ、混ぜ、その上に塩・こしょうで馴染ませた骨付き鶏肉をのせ、バターを落として炊いたもの。
マッシュルームは、そのまま生でかじります。(それが美味しいんですよ、新鮮で)
お吸い物は日本から持ってきた市販のものにしました。


こちらはデザートのベイクドチーズケーキです。明日、お客様をご招待していて、その時にお出しする予定のもので、練習用に作りました。
レシピは、大好きな NHKの料理ビギナーズ(昨年の4月号)に出ていた、坂田阿希子さんのもので、初挑戦。その後に続けて、さくらんぼのクラフティーも作ったんですが、それに比べると、このチーズケーキの方が、味が上品で、お客様に出すにはピッタリでした。クリームチーズの他に、サワークリームと生クリームを同量入れるのがポイントで、たっぷりのバニラビーンズがおしゃれなアクセントになっています。濃い目のコーヒーによく合う、濃厚でしっとりとしたチーズケーキです。坂田さん自身も、「昔よく通った喫茶店のチーズケーキに感化されたレシピ」ということで、どこか懐かしい味ですね。私は学生時代に通った、赤坂の某有名店の味に似ていると思います。

そういえば、小さい頃、同級生の友だちと一緒に、「フランスに行ってケーキを習ってケーキ屋さんになる!」というのが夢だったなぁと思い出しました。ケーキ屋さんにこそなっていませんし、習ってもいませんが、パリでケーキを焼いていることを思うと、夢は叶っているようなもの、と思ってしまいます。以前も書いたと思いますが、どうせ習うなら、お菓子じゃなくて、料理の方かな、と今では思いますが。

さぁ、明日が終わったら、大好きなこんまりさんの本に則って、本格的な断捨離をしようと決意している私です。もちろん、明日は、敬愛する方々をお招きする日なので、明日も楽しみです。

では皆様も、良い週末を!
Bon week-end !

(すみません、やはりフランス語は後回しですね。面倒くさい、と思ってしまいます、すみません!)






  

2016年6月4日土曜日

歴史的増水 Les crues historiques


歴史的増水、日本でも報道され始めているようですが、
特にここ数日、連日の雨で、今までセーヌの上流地域が浸水で話題になっていましたが、ここに来てパリ市内にも被害が及んできました。

ご覧の通り、セーヌに架かる橋が、一部完全に浸水しています。
これはチュイルリー公園から左岸へと渡っている橋で、Senghor という名ですが、普段は地下を通る部分が、この様な状態になっていました。好奇心旺盛な人々は、真ん中から下方へと降りられるところまで行って、浸水の様子を眺めていました。


水位が5メートルを超え、川の両岸にある遊歩道が、完全に浸水しています。

船が、川に浮かんでいるというより、海にしっかりと浮かんでいるように見えました。



これだともう少し、分かりやすいでしょうか。

遊歩道に植えてある木が、
これほどまでに浸水しているのは
初めて見ました。

向かいのオルセー美術館の側も、
まるで美術館自体が浸水しているように見えますね。夜観覧できるノクチューンが取りやめになっています。
ルーブルも、地下の貯蔵品を移動するため、本日は休館となりました。


普段はクールなフランス人も、ここぞとばかりに写真を撮っていました。
こんな風に、観光客でもない人々が、カメラや iPhone などで必死に写真を撮っている光景もまた、珍しく思いました。


こちらはバスの窓から撮ったので、色が青みがかっていますが、橋の下の水位をご覧下さい。
すぐそこまで迫っているのがお分かりになると思います。


今回は、速報のような形でお届けしました。仏語文がなくてすみません。

明日、カトリックセンターは「夏祭り」です。こんな天気で、果たして人は来るでしょうか??


 

2016年6月2日木曜日

パリで生きるということ Vivre à Paris à nouveau - remerciement à mon père


Ces deux derniers années, j'étais souvent absente de Paris.
Cette fois-ci, je suis rentrée à Paris le 10 avril et ça faisait 8 mois que je vivais au Japon.
Depuis le décès de mon père en 2013, j'ai vécu une année à Tokyo, à la maison de mon père. Il est mort le 8 novembre 2013. Il avait juste 90 ans et notre famille l'avait fêté au début de l'été en cette même année. C'était la plus belle saison de roses... Autrefois, je faisais le jardinage avec mon père à la maison jusqu'à mon mariage. J'ai tant aimé descendre au jardin, contempler et  cultiver les plantes avec lui. J'ai surtout adoré les rosiers. Mon père aussi les aimait et avait les mains vertes.  C'était lui qui m'avait dit de rentrer au Japon en cette saison, chez lui, pour voir nos rosiers qui vont éclore. Je suis donc rentrée au Japon au début de l'été. Ces jours-là sont devenu les derniers moments avec mon père...
Il m'a beaucoup aimé et aussi notre famille. Et beaucoup des habitants de son quarier gardent son souvenir. Mon père y est né et a vécu toute sa vie. Il est maintenant auprès de Dieu, paisiblement et joyeusement. Merci papa, pour avoir longtemps vécu et m'avoir encouragé toujours !


久しぶりに、フランス語でブログを書こうと思いつきました。
最初の頃は、このように、フランス語と日本語の両方を交互に書いていたのです。こうすると、フランス語圏に住む友人たちも読めるのが利点ですね。それと自分のフランス語の能力(というほどのものではありませんが)が落ちないため、というのもあります。


こちらは、一番上の写真と同様、リュクサンブール公園内にある美術館(Musée du Luxembourg) から北方向に伸びている細い路地、rue Férou です。
壁には、19世紀後半、象徴主義の詩人として一世を風靡したランボー(Arthur Rimboud) の詩、「酔いどれ船」《Le bateau ivre 》(1871年)が一面に書かれています。
個人的にランボーが好き、という訳でもありませんが、こうして、文学史に残る作品が、街のアートとなっているところがパリらしいと思って載せました。

このつい北側には、最近改築されたばかりのサン・シュルピス教会がそびえ建っています。

Vivre à Paris. Pour moi, c'est vivre dans l'amour avec mon mari.
Avant de me marier, j'ai longtemps prié, après la mort de ma mère, de vivre avec un homme que j'aime et qui m'aime de tout son coeur, en France. Cette prière a été enfin exaucé vingt ans plus tard ! Je vis donc à Paris en remerciant. Jusqu'ici, il y avait beaucoup de choses et j'ai tant souffert, mais maintenant, je suis heureuse avec mon mari et les gens de la communauté catholique japonaise. Surtout, j'ai pu rappeler que j'aimais la langue française depuis mon enfance. J'ai l'intention de réétudier la littérature française. Mon père et ma mère qui sont au ciel auprès de Seigneur m'encouragent toujours !

今回は、久しぶりにフランス語でブログを書く、しかも心情を、ということで、逐語訳は省略させていただきました。申し訳ありません。
今後も、できたらこのスタイル(日本語とフランス語)で書きたいと思います、
宜しくお願い申し上げます。

Or, il pleut beaucoup à Paris ! Il pleut sans cesse, presque tous les jours ! Je prie maintenant pour que la pluie ne tombe plus !!

追記: パリとその近郊が、長雨の被害で大変なことになっています。なんでも100年ぶりぐらいの大雨だそうで、その増水の被害が日々、大きくなっています。本当に日本の梅雨のような状態。でもパリはそんな長雨に耐えられるようには出来ていないため、セーヌは氾濫しているし、この先どうなるんだろう、と心配になってきています。どうか一日も早く、雨が止みますように!