2016年11月22日火曜日

夜長にて  Dans la nuit longue


秋の夜長。
俳句では、「夜長」は秋の季語なので、「秋の」とつけなくても良いのですが。
その夜長に、今一人でことこととポトフを煮込んでいます。
夫は週一回の夜の授業で未だ大学にいるので、一人の時間を楽しんでいます。

この間、カトリックセンターで、上の階に住んでいる黒人の赤ちゃんと遊びました。
一緒にいた日本女性が、「あら可愛い」と、思わず抱きしめて抱っこしているのを見て、
「私にも抱かせて」と、代わりばんこに抱っこしました。
多分その子(女の子)も、日本人が珍しいのでしょう、きゃっきゃと大喜び。本当に可愛かった。
私にとって、黒人の赤ちゃんに触れるのも抱っこするのも初体験、私も大喜びでした。
そう、そばにいた体の大きいお母さんもすごく嬉しそうで、何度もお礼を言われました。


さてポトフですが、わりと本格的につくっています。
ネットで日本のレシピで簡単な作り方が多く紹介されていますが、
こちらは肉も本場、ポトフも本場の料理なので、ポール・ボキューズさんのレシピを参考にしています。
何が違うかというと、肉が違うんですね。こちらのポトフ用の牛肉には、さまざまな部位を使うのです。具体的には、大人の去勢牛 boeuf と子牛 veau のそれぞれのすね肉 jarret、その去勢牛の胸肉 poitrine de boeuf としっぽqueue de boeuf の骨も使います。それらの肉は、2時間煮込まないと食べられないのです。つまり、2時間煮込んでようやく柔らかくなるわけですね。しかも安い。キロ当たり12ユーロ程度です。1キロ使うとしても、2人で2~3回に分けて食べられることを思えば、やはり安いです。
ポイントは、肉を真水からゆでて、煮立ったら弱火にしつつ、灰汁を丁寧に取っていきます。
この「灰汁を丁寧に取る」というのがポイント。そしてしっかり透明な煮汁になったら2握りのあら塩を入れ、2時間、ふたをして煮込むのです。
あとは適当な、ぶつ切りにした野菜(カブ、にんじん、じゃがいも、玉ねぎ等)とブーケガルニを入れて柔らかくなるまで煮込むだけ。
手間がほとんどかからないのに、本格的なフランス料理が出来上がります。



こちらは今朝、夫がつくってくれたポテトサラダです。
乱切りにしたゆで卵と、缶詰のツナを入れたのがポイントでしょうか。

パンはくるみ入りのパンで、マックス・ポワラーヌのもの。スーパーで手に入るんですよ。
奥に、バターの横にあるのが、先日ディジョンに行ったときにマイユの本店で購入したマスタード。
色とりどりのマスタードの中から、ハーブ入りの緑色と、木の実の入った黄色、そして芥子の入った、パッションフルーツ入りのオレンジ色と、3色買いました。どれも美味しいです。


あ、2時間、煮込み終わりました!
後は夫の帰りを待つばかりです。。


因みに落ち葉ですが、
区の職員が、高圧空気噴射器で落ち葉を飛ばして集めていました。
こちらでも放置はしないのですね。何だかとっても楽しそうでした。








2 件のコメント:

  1. 今晩は
    時々こちらのブログを見させて頂いています。
    先日はセンターでありがとうございました。
    本当にあの赤ちゃんは可愛かったですね。
    佐知子さんの写真も文章もしっとりとしてとても素敵ですね。
    そしてお料理もとても美味しそうです。

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    1. Mさん、コメントをありがとうございます。皆さん、結構読んでくださっているのですが、コメントが少ないので下さると嬉しいです。
      あの黒人の赤ちゃんは、次の日も私たちの所に来たがって、お母さんに叱られていたそうですよ。可愛いですよね。
      これからもブログ、良かったら読んでください。

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