2016年11月11日金曜日

ルーブルにて   Au musée du Louvre


先週末、久しぶりにルーブル美術館に行きました。この時は雲がありながらも良く晴れて、気持ちの良い日でした。私たち夫婦は、ルーブルの年間パスポートに加入しているため、その友の会のカードを提示するだけで無料で鑑賞できるのですが、この日は月の第一日曜日ということで、誰もがただで見られる日に当たっていました。「これだったら別の美術館の方が良かったね」と夫。でもほぼ3年ぶりとなるルーブル、とても新鮮で楽しいものとなりました。


ここルーブル美術館を含むルーブル宮は、いつも人で溢れかえっていますが、この日は晴れたこともあり、特に人手が多かったようです。

年間パスポートを持たない人は、この中庭の中央にあるピラミッドにある受付を通らなくては中に入れないので、その前は長蛇の列。でもパスを持っている人は右の写真にあるうす暗い通路から並ばずに入ることができます。
年間のカップルでの会費は120ユーロぐらい。1人だと80ユーロ。その他、色々な特権があるので(館内のカフェの10パーセント割引とか、オルセー美術館の入場料が安くなるとか)、年間を通して、少なくとも月に1回行くだけで元はとれます。


久しぶりなので、一番人気の Denon翼へと向かいました。


順番が前後していますが、このグラデュエーター(剣闘士)の突き当たりに長い階段があり、上り詰めた後に、このサモトラケのニケが展示してあります。やはり美しいです。

下は、分かりづらいですが、モナリザが展示してある部屋。
あまりに人が多くて、絵の近くに寄ることを断念しました。
このモナリザに向かい合うようにして展示してあるのが巨大な「カナの婚礼」(ヴェロネーゼ作)。どちらも大人気です。


私は個人的にはこのアルチンボルドの「春夏秋冬」の「春」が好きです。人物を花や果物で描いたこの作品に、なぜかとても魅力を感じます。特にこの「春」は、色彩の美しさで魅了されます。
対して「冬」は恐ろしいですね。暗くて不気味な雰囲気、どうして冬というものがこんなにきついイメージになるか、面白くもあります。
以前、小学生のパリジェンヌに日本語を教えていた時に、彼女が「冬も大好き!」と言っていたのを思い出します。彼女の中には、冬が、家族の団欒や暖炉の暖かいイメージに溢れているのでしょう。


ちょっと疲れた体を休めるために、館内にあるアンジェリーナに入ることにしました。

 上の写真は、店内からの眺めです。

アンジェリーナのモンブラン、
日本ではすっかりお馴染みというか、もう馴染みすぎて飽きられている感がありますが、ここに来たらやはりこれ、という感じで注文;しました。でもやはり大きすぎて食べ切れず、夫と共有しました。
この定番のモンブランの他に、チョコレートモンブランというのがあって、挑戦しようとしたら売り切れていました。残念です。



ルーブル宮に隣接しているチュイルリー公園です。

夏とは打って変わり、やはり物悲しいですね。
こんなに寒くても(10度は切っています)、こちらの人はホッカイロなるものはありませんから、厚着で寒さを凌いでいます。どんなに寒くても外で過ごすことに務めないと、これからの暗い季節を越すのは難しいのです。

リボリ通りと平行したこの並木は、
市民の憩いの場となっていますが、
この日はボーイスカウトの小さなちびっ子たちが、
大人の指導のもと、ボール遊びに興じていました。

私はある本(日本の)で、「キャッチボールで気晴らし」というのを読んで、そうだ、私もしよう!と夫に相談したところ、
キャッチボールとか野球というのは、アメリカの文化であって、
こっち(フランス)ではやらない、とのこと。
そういえば、公園でやっているのを見るのはピンポンとか、フットボールであって、野球はないなぁと。所変われば得意とするスポーツも変わりますね。でもそういうことでは、いかに日本がアメリカの影響を受けているか、このことをもってしても分かると思いました。

アメリカの新しい大統領のことにちょっと触れると、
フランスのオランド氏は、「不確実な時代が来た。トランプ氏の主張する内容には、我々の価値観とは矛盾するものがある。」と演説しました。

それにしても、あのような大統領が誕生した背景、アメリカのみならず全世界の情勢を考えてみると、理想や理念と現実のギャップが、もう埋めようがない時代に来ていると思わざるを得ません。
さて、来年の幕開け、2017年は、一体どういう年になるのでしょうか。。



 










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