2016年9月27日火曜日

マロニエの実が落ちる季節  La saison où les marrons tombent


これ、何だかわかりますか?
そう、タイトルにも書いたように、マロニエの実です。
先日、午前中に夫と森を歩いている時に拾いました。

マロニエの実は、こうしてみると栗に良く似ていて、「これで食べられないんだ」と驚くばかりです。
パリに来た当初は、このマロニエの実と栗の区別がつかなくて困りましたが、
栗(chataigne) は、やはりイガに包まれていて、そのイガの皮を潰すことによって、食べられる実が出てくるのが分かりました。一方マロニエは、固い薄黄緑のイボのような皮に包まれています。やはり実はその中に眠っている訳ですが、どちらにしても、しっかりとした皮に包まれているので、木から地面に落ちる音が豪快です。
以前、自分の詩にも書いたのですが、山中で聞くその音は絶えることがなくて、
「カーン、コーン」と、心地よい音なのです。
「でも頭に直撃したら相当痛いよね」とは夫の言。
あくまでリアリストです。

因みに写真は夫の手です。
こうしてみると、とても女性的ですよね。
体型がふくよかな夫は、性格も穏やか、、、と言いたいところですが、真の優しさを持ちながらも、どうしてどうして、
思想的にはかなりラディカルだ、と私は見ています。


このところヴァンセンヌの森へ散歩に出かけることが多いのですが、
森はとにかく広大なので、全部を歩きつくすことは出来ません。
上の写真は、もう5年以上も前に、二人でよく自転車で走り回った地域です。
こうした水辺があちらこちらにあって、水を見るのが好きな私としては、もう何時間でも佇んでいたい気分になります。もちろん、水の流れる音も最高です。


あまり森の写真ばかりでも、とは思いますが、
見てください。面白いでしょう? 森の中にワニ出現?! そう、この森には、プロかアマチュアか、あちらこちらに木の彫刻が施されていて、気楽に散歩やジョギングを楽しんでいる人々を驚かせています。あまり側まで近寄ってみなかったのですが、かなりリアルでした。
夫は確か、アリゲーターとクロコダイルの違いについて話をしていたような、、、


遅ればせながらですが、これがマロニエの木に実っている実の様子です。
黄緑色のイボイボが見えるでしょうか。この中に1つ、あるいは2つの実が入っています。
夫は靴を履いた足でこの皮をむき、中に入っている新鮮な実を私にくれたのでした。
葉が茶色いのは、秋で枯れ始めているのもありますが、大抵は病気によるものらしいです。だから、マロニエの葉の落ち葉は、真夏でも地面に散らばっていることがあります。 



何となく、日曜のブランチの食卓を載せてみます。私たちは日本人カップルなので、フランス人がどんなブランチを取っているのか正確には知りませんが、クロワッサンなどは、やはり日常的にはとらず、週末とかに食べるパターンが多いようですね。
理由は多分簡単で、バゲットに比べて割高だからでしょう。あの大きくて長いバゲットが大体1本1ユーロなのに対し、クロワッサン一つで同じ価格です。私はこの日はクロワッサンを二つ注文し、夫は更に田舎風バゲット(Baguette de Campagne、1本1,50ユーロ)を買いました。フランス人はきっと、こんな買い方はあまりしないと思います。

一つ話を少し。
話題としては突然ですが、私の余暇の過ごし方の一つとして、
Youtube で日本の歌を聴く、というのがあります。
今の時代は、どんなに古く、またマイナーな曲でも、検索すればすぐに見つかって聴くことができるので、本当に良い時代だな~、と思っています。但し、聴くときはヘッドフォンで。以前は大音量で聴いていたこともあるのですが、何となく、周囲との違いを感じて(そう、ここはフランスだ!)今ではもっぱらヘッドフォンです。特に日本の歌謡曲が大好きなのです。

ここで告白(大げさですが)すると、誰か芸能界で好き、と書くのは避けていたのですが、
歌い手さんとしては、中島みゆきさん、好きですね。このブログで書くのは初めてですし、誰かを好きと書くと、イメージが限定されてしまうので嫌だったのですが、この事は堂々と書きたいです。

海外に暮らしていて、様々なストレスや疎外感を味わうことが多い人間にとって、歌は特に一服の清涼剤となります。その中でも、「嘘のない」そして人間としての痛みを吐露している歌に惹かれますが、中島みゆきさんは、そういう面で右に出る人はいないと思います。
よく彼女のことを、「暗い」とか、女性としてマイナスなイメージとかを言う人はいますが、そう評価する人は、本当に人間として深みに欠ける人だと思います。1曲でもいい、彼女の歌を聴けば、必ず何らかのカタルシスを得ることができますし、深い悲しみや喜びと言ったものはこういうものなんだ、と気づかせてくれます。
さっき、「麦の唄」を久しぶりに聴いて、しょっぱなから号泣してしまいました。
やはり海外で暮らしていること、そして父が死んでしまったことが、まだ尾を引いているんだと思いました。

人が好き、会って話すのが好きですが、
たまには家にこもって自分の好きなことに没頭して、疲れを癒したいと思います。
そんな時、編み物をするのもいい気分転換になります、そう、ヘッドフォンでいい音楽を聴きながら。
でも手芸はほどほどがいいですね。あまり根詰めると体が固くなって、かえって疲れてしまいますから。適度に指を動かしたら、ラジオ体操でもして、ちゃんと体をほぐすことが大切です。

これからは秋の夜長。どんどん昼の時間が短くなります。
今は朝の7時。鳥が心地よい声で鳴いています。
外の気温は13度。日中は20度をちょっと越える予報です。

清々しい秋の日々。本当は家の中にいるのはもったいない、そんな時ですね。


追記: 大事なことを書き忘れていました。
     中島みゆきさんの歌が素晴らしい証拠の一つに、海外の歌手によってカバーされている
     ことです(サザンオールスターズと一緒ですね)。例を挙げると、パトリシア・カース 
           Patricia Kaas が、「かもめ」をカバーしています。













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