2016年7月7日木曜日

我が愛しのモントーバン Montauban, mon bien aimé !


月曜に出発して、昨日までの2泊3日で南フランスのモントーバンへ行ってきました。
旅の目的は、パリ・ミッション会の引退された神父様、パリの日本人共同体のために30年間もの間司牧してくださった、デュノワイエ神父様に会いに行くことでした。
神父様は、引退されてから心臓を患い、今回お会いした時も、口にこそ出しませんでしたが、かなりお痩せになっておられました。それでも気丈に私たち夫婦を笑顔で出迎えてくださいました。

写真は、私たちが泊まったホテル、というより、プチ・シャトーで、出発直前にネットで検索したものです。三ツ星や有名なホテルは全部満杯、という中で、辛くも残っていた宿泊施設です。ぎりぎりまでハッキリと決まらなかった旅で、出発直前だからしょうがない、といってもこの素敵さ。
オーナーは若いイギリス人のお兄さんで、たったの4つしかない部屋を切り盛りしていました。

最初に出迎えてくれたのが、オーナーより先に、このワンちゃんたちでした。
とても人懐っこくて、甘えん坊。黒いのがオスで、茶がメスだったと思います。
私は猫派なので、普段犬と接する機会はないのですが、こんな素敵で広大な庭があったら、犬を飼うのもいいな、と思えてしまいます。幸せなワンちゃんたちです。

裏庭にはアジサイが、ここぞとばかりに咲き誇っていました。
以前も書きましたが、フランスで見るほとんどのアジサイが青ではなくピンク色だということを、これを見てまた思い出しました。日本はもう、とっくにアジサイの見ごろは過ぎていますよね。

こちらが泊まった部屋の様子の一部。
「全部屋から外が見える」というのが売り、ということで
確かに眺めが最高でした。

天井まで3メートルは優にあり、その窓からは、雄大な景色と朝焼けが楽しめました。
ガランとした部屋には、大きな箪笥一つとダブルベッドだけ。
冬は暖炉が楽しめるそうです。

こちらは食堂です。

二日間とも同じ朝食のメニューでしたが、とても美味しいクロワッサンとバゲット、そしてカフェオレ、オレンジジュース、ハム、3種類のジャム。
サイドテーブルにはさまざまなシリアルも置いてありました。

お皿もとっても素敵で、
オーナーに言ったら、
「Très anglais !」(とてもイギリスらしいだろ?)と喜んでいました。

それにしてもこのクロワッサン、大げさでなく巨大。こんな大きいクロワッサン、初めてでした。でもほんのりあったかくて、とっても美味でした。

書き落としましたが、こんなに贅沢で優雅なプチ・シャトーでしたが、宿泊料金は、驚くほど安かったのです。具体的にはパリと比較すると、1人当たりの宿泊料金は、一つ星よりも安い値段でした。決して贅沢をした訳ではありません。

朝食後は、しばしの散歩を楽しみました。
「これからいよいよ神父様に会える」と、わくわくドキドキのひと時でした。


それにしても、我々は旅行というものを滅多にしないね、ということを夫と話題にしました。
パリに住む日本人は、「日本に一時帰国する」というのが、年間を通して最大の旅になりがちで、
どちらかがフランス人だと、むしろフランス国内の方が多いかもしれませんが、私たちのように二人ともが日本人だと、やはり日本へ帰ることが、どうしてもビッグイベントになります。

でも飛行機、苦手なんです。
最初にフランスに来た学生時代に比べれば、半分以上も短い時間で行き来できるようになったとはいえ、直行でもほぼ12時間。もちろんエコノミーですから、半分修行のような気分で乗っています。
それでも、大分、居心地の良いように工夫されてきてはいますね。
それにしても「空の旅をお楽しみください」 という言葉、素敵ですけど、実際は、、、という感じです。

でも今回は、夫と一緒なので、大分気が楽ですね。
ここ2~3年は、父の他界、兄の突然の病、ということで乗ることが多かったので、本当に大変でした。
でもつくづく思うのは、海外生活をするということは、様々な犠牲の上に成り立っているな、ということ。まさに、「選択」した以上は、それをしっかり引き受ける覚悟がないとならない、と実感します。
「あれもこれも」という生き方は、海外では難しいように思います。
何かにしっかりと結びついている生き方をしないと、簡単に流されてしまいます。2~3年とか、いつかは日本に帰ることを見据えているならともかく、外国でしっかり根を張って生きようと思ったら、一つのことをじっくり取り組んで行くような、他の選択肢は全部切り捨てる覚悟が必要な気がするのです。

でも、どこに住むにしても、「楽しんで暮らす」ということは、一番大事ですよね。そのことを、今回の旅は教えてくれたように思います。
 
神父様との出会いは、また次回に書きたいと思います。
















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