2015年11月20日金曜日

東京滞在 おもてなしの心


なんやかんやと忙しくしている間に、パリとサン・ドゥニ(パリ郊外の町)でひどい事件が起きてしまいました。パリ市内の連続テロ事件は、パリの家にわりと近かったので、夫から「サイレンの音が聞こえてるよ」といった実景中継をしてもらっていました。
一応、今回に関係した実行犯グループは死亡したり捕らえられているようですが、全員ではないそうですし、同じようなテロを起こす人間の数はそれこそ星の数ほどいると言われている以上、もはや安心できる地は、少なくとも先進国にはないのかもしれません。
犠牲者となった人々のご冥福を祈るばかりです。 



ところで忙しくしている理由の一つに、
定期的に東京に滞在していることがあります。
仕事に復帰している兄の許可をもらって、1泊か、2泊という条件で(猫がいますので)上京を楽しんでいます。

やはり生まれ育った東京に行くと、心からホッとしますね。
地方から来る人にとっては東京のイメージはさまざまでしょうが、
私にとっては正にホームグランド。ふるさとです。

さて、前置きが長くなりましたが、今回は、とても親しくさせていただいている、年上の友人宅に泊めていただいたことを話題にしたいと思います。
彼女の詳細は避けますが、今までにも幾度となくお邪魔しては、手づくりのとても美味しい料理をもてなしていただいています。何回かブログに登場している方のお宅です。
今回もその一つ。上の写真は、朝の風景です。


こちらは前夜、遅くにお邪魔することになったときに、ささっと用意してくださった手料理です。
彼女は、フランスではお惣菜としては定番の、キャロット・ラペ(人参の千切りの酢漬け)を、なんと手で千切りにして作ってくれます。普通はスライサーを使うところなのですが。
こんな風に、ワンプレートにして色々なお惣菜を盛り付けるのは楽しいですね。スープも、かぼちゃを前もって潰して冷凍保存していたのを使ってくれました。


こちらは本格的な夕食。ご覧の通り、純和風のおもてなしに、感謝感激でした。
手料理、というだけでなく、一つ一つの素材の質が、とても良いのです。無農薬の有機野菜とか。
宅配サービスでの注文だそうです。(若い人には少々値が張る食べ物です。)

こころがこもっている、ということでは先日、とても嬉しい体験をしました。

ここ、福島の兄のマンションのお隣さんが、お夕飯時に手作りのシチューを持ってきてくれたのです。「美味しいかどうか分からないけど」と謙遜して渡された入れ物には、出来立てのクリームシチューが湯気を立てていました。私はとても嬉しくて、一人の夕食も、心まで温かくなるような、そんな晩となりました。
翌日にはカボチャの煮っ転がしを持っていきました。

こんな関係を夫に話したら、「小津の映画に出てくるね。『ねぇ、お醤油貸してくれない?』ってさ」と言われました。あの、あっけらかんとした、岡田茉莉子さん、大好きです。あんな、気の置けない関係も良いものですよね。今風に言うと、昭和の香り、というんでしょうか。

兄以外、一人の知人、友人もいない、孤立無援だった私にも、少しずつ温かい縁が結ばれてきました。感謝です。


ところでこちらは一週間前の銀杏です。
真っ黄色に輝く瞬間を写真に収めました。
この日、休暇に来ていた兄を、今仕事で暮らしている先、塙町へと見送りました。

昨日、福島市でちょっとした地震がありました。今朝もちょっと揺れました。
ここ福島では、テロの危険より、自然災害のほうがずっと身近ですね。


0 件のコメント:

コメントを投稿