パリは黄葉が美しい季節となっています。
ここは私と夫の住むアパルトマンの、眼下にある小さな公園です。望遠で撮りました。
お天気のいい日に窓を開けると、この黄葉が眩しいぐらいに見えます。
この時は朝のわりと早い時間帯で、区の職員が、こうして余分な枝を切り落としていました。
伐採するためのチェーンソーの音が、周囲に響きわたっていたのですが、10時半からうちで行われる歌のレッスンが始まるころには止みました。
日本の紅葉も今、見頃らしいですね。
奈良や京都、素晴らしいことでしょう。
日本は紅葉と一口にいっても、赤だけでなく、オレンジや黄色など、色のグラデーションがありますが、フランスは、黄色が多いですね。そして枯れ始めると茶色となって、物悲しい風情です。
枯れ葉を見ると、イヴ・モンタンの「枯れ葉」のメロディーが浮かびます。
こちらはセーヌ川。今フランスは Toussaints (諸聖人の祝い)といって、カトリックの暦で祝日、学校は休暇中です。夫の大学も、短いながらも休みとなり、久しぶりに散歩に繰り出しました。
久しぶり、とはいえ、ブログの更新のための写真を撮るのは、いつも散歩の最中なので、ブログを読んでいる人からすると、私たち夫婦はいつも一緒に散歩しているように思われるかもしれません。 場所は、Hôtel de Ville (パリ市庁舎)の近くからセーヌに出たところで、橋は Louis Philippe (ルイ・フィリップ橋)、そこから右手にサン・ルイ島を見ながら上流に向かって歩きました。
左の写真、右手がサン・ルイ島の家並みと並木、その上空に見えるのは、工事中のクレーンです。なんでも、アラブの大金持ちがその一角を買い占めたとかで、大々的な建て直しをしているそうです。 そのたもとにある橋が、Pont du Sully(シュリー橋)。この橋の左手の通りをまっすぐに行くとバスティーユ広場にぶつかります。 写真左手の遊歩道は、本来車道なのですが、パリ市民に解放しようと、車を進入禁止にする計画が進んでいます。
この日は秋晴れ。雲も秋の気配を表していました。
それにしてもセーヌは美しいですね。
水の流れを見るのが大好きな私は、何時間でも眺めていたいと思わせます。
東京の実家の隅田川を思い出すというと、「全然違うでしょう」と言う人がいますが、いえいえ、隅田川は、昨今、遊歩道が綺麗に整備されていますし、川の水も綺麗です。ただし、青テントがあるところが大きな違いでしょうか。
カメラを常備していると、いつでもシャッターチャンスがあることに気が付きます。
散歩で少々体がほてったので、私はレモネードを注文しました。(夫は何だったかな?)
パリでも自転車に乗っている人は、それほど多くはないとはいえ、わりと見かけます。Velib (自動レンタサイクル)ができたお蔭で、乗っている人は多いはずですが、あまり目立たないですね。パリという街並みの美しさのせいでしょうか、それとも乗っている人たちの服装がバッチリ決まっているせいでしょうか。街並みに溶け込んでいるのが分かります。
黄葉した木に隠れていますが、その辺りに私たちの住んでいる部屋があります。
この辺りでは割と大きいくて、外壁が白いので目印になります。
右手は小学校。
この小学校からも、第二次大戦当時、ユダヤ人の子供たちがナチスによって連行 (déportation) されたことが、壁面に記されています。パリにはそうした、歴史的な出来事を記した看板や表示が至るところにあって、歴史を忘れないように、常に再認識するようになっています。美しいだけではない、そこには悲惨があったことを、パリの街並みは教えてくれます。
黄葉の美しいパリ、もうしばらく楽しめそうです。