2015年5月14日木曜日
雨に心からの花束を そして錦織圭君!
花屋の店頭にバラが並び始めました。
これはチェーン店の店先にあったバラですが、
見た目は美しくても、もって3日ぐらいでしょうか。
温室で育てられ、季節よりちょっと早めに売り出すまで冷凍しておくそうで、
長く持たないのは仕方ないとか。
でも、花を買って自分の家に飾るという習慣は、パリに来てからです。
部屋の中に花があるだけで、何か元気が出ます。
昼過ぎだったでしょうか、
雲行きがおかしいな、と思って、薄暗い空を窓から見ていたら、
急に日本のにわか雨のような驟雨が降り出しました。
ほんの数分で止みましたが、
久しぶりの雨。しかも、窓をちょっとも開けていられないぐらいの激しい雨は久しぶりでした。
草木たちが喜び、
雨の上がったあとには、鳥たちのさえずりが楽しそうでした。
人の運命って、わからないものですよね。
私がパリに住むようになったのも、
思えば色々な人たちとの縁のつながりがあったからこそなのですが、
その縁が、何かの拍子で切れてしまうことがあるんですね。
わたしは、もう2年前になることに驚くのですが、
父が他界してからずっと、日本にいる間、
長年、あるいは数年にわたる旧友たちと親交を結びなおしていたのですが、
自分の中の歯車がちがう音を立て始めたというんでしょうか。
友情が消えてしまった経験をいくつかしました。
パリにおいてもしかりです。
やはり、親を亡くし、自分の生まれ育った家をなくす、という経験をすると、
経験した方はわかると思いますが、
かなりの喪失感、悲しみを経験します。
そのことが、自分本来のあり方を目覚めさせるのかもしれません。
「友情って、一体なんだろう?」
そんなことを真剣に考えるようになりました。
「死」というものを、
わたしは30年前に母に死なれてからよく考えるようになりました。
この決定的なことが、
いつ自分に降りかかってくるかわからない、という恐怖は、
ある程度の年齢を重ねていれば、誰でも経験することなのだと思います。
早熟な人は、子供の頃、すでにそういう経験をするものですよね。
人は誰でも必ず死ぬのですから、
できれば、可能なかぎり、ゆるしあって生きて行きたいと思います。
私の場合は母の死以来、
近しい人に死なれて、そのことで後悔にさいなまれるような思いだけはすまい、
そう決意して生きてきたつもりです。
ところが。。。
それでも人とうまく行かなくなることは、
避けられないことなんですね。
今回の長い日本滞在において、いわば生まれ変わったように感じている自分の中で、
初めて、友情が消える経験をしました。
さて話は大きく変わって。
メトロの通路にあった電光掲示板に、
なんと錦織圭くんの写真が!
いつも持ち歩いているカメラを思わず構えていると、
通行人の人たちがにこにこと待ってくれている。
杖のついたおじいさんなんか、にっこりとして私を見ているので、
慌てて「どうぞ通ってください」と手招き。
あぁ、この笑顔。
もちろん、ケイ君の最高の笑顔は、精一杯、自分の好きなことをやっている人のものだなぁ、と、
本当に勇気付けられますよね。
「君は、日本人の誇りだよ!」と心の中で叫びながらメトロに乗り込んだのでした。
わたしも猛烈に打ち込める何かが欲しい!! と、
思うこのごろです。
でもパリに仲良しの夫と暮らしているだけでよしとしようとしている自分がいるのも事実。。
昔は、こんな怠慢じゃなかったんですが。。
KANさん作曲の、今井美樹さんの歌「雨にキッスの花束を」をYoutubeで聴きながら
気を紛らわせています^^
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