2015年2月11日水曜日

自作の詩 「窓」


2015211
 「窓」


振り返ると
そこにはいつも
窓があった

ひそひそ声
誰かの視線
そして
日の光

あぁ
どんなに苦しくても
振り返らざるを得なかった
そこは外界との接点
恐れと不安の場
 
あの声も
その声も
もはや
思い出でしかない

閉じ込められた叫びは
もはや
懐かしい痛み

もう振り返らない?
いえ
この家が存在する限り
何度でも振り返ろう

それこそが
この家との別れ
オマージュ
もう二度と
足を踏み入れることのできない
聖域となるのだから



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