2017年7月2日日曜日

短夜   La nuit courte

Jardin du Luxembourg リュクサンブール公園

なんとなくパッとしない天気が続いています。
先週末あたりから気温がグッと下がったのはいいのですが、今度は突然の雨に悩まされる天気となりました。ただし、パリの場合はかなり激しい雨が降っても、日本のようには長くは降らないので、外で突然降られるような目に合っても、しばらく雨宿りをしていれば止んでくれるものです。だから今はむしろ恵みの雨として、街路樹が喜んでいると思ってやり過ごすべきなのでしょう。

今週はずっと、こんな感じの天気で、雨の合間の晴れ間にタイミングを見計らって外に出る、という感じです。しかし今日の午後は、あまりにも雨が強く降っていたので、友人との待ち合わせをキャンセルしました。



写真を撮っても、まるでピンぼけをしているような、冴えない空ですが、実際のところは公園内には色とりどりの花が植えられていて、晴れ間にはその花々が輝くように見えました。
写真にはないですが、園内をぐるりと囲む高台の縁には、一定間隔で大鉢に花が植えられており、今は濃いピンク色のゼラニウムとなっています。季節ごとに、花は換えられます。




こうして、園内のあちらこちらにある立像の足元には様々な花が植えられ、散歩を楽しむ人々の目を楽しませてくれます。


Paris Ⅲ、Ⅳ  rue St.Jacques


上の写真は、リュクサンブール公園から程近い、サン・ジャック通り。いわゆるソルボンヌ大学の裏手にある通りで、後ろ右手に Panthéon パンテオン、左手に表記したようにパリ第三・第四大学、その目の前、通りを挟んでかの名門校、Lycée Louis-le-Grand、そして  Collège de France という、そうそうたる学問の殿堂のあるカルチエです。もちろん、6区と5区です。

とはいえ、写真では分かりづらいですが、沿道の柵に腰掛けた若いカップルが、激しく抱擁を重ねているという、ここはやはり恋の街、パリですね~。超一流の学問をする若者たちは、恋愛も享受するという。 遥か昔、大学受験に勤しんでいた頃、恋愛はご法度だったことを考えると、なんとも、文化の違いを超えて、人間のスケールの違いもあるのかな、と感心します。

人間、頭でっかちじゃ、本来の幸福には至れないのかもしれません。
夫が、フランスでは優秀な哲学者ほど、恋愛に熱心なんだよ、と教えてくれました。そういうのがよく分かるフランス映画、ありましたっけ。



ちょっと手前に戻って、正面がパンテオンです。夕日を浴びて、オレンジ色に輝いていました。


何度も書いたかもしれませんが、自分がパリで暮らしていること、生きていることの不思議を思います。結婚して暮らし始めて14年目になりますが、自分がこの街の住人であることの不思議を未だに思うのです。
違和感、とは違います。時折、自分が風景の一部になったように、この街に溶け込んだように感じる場面(錯覚?)もふえましたが、やはり不思議なのです。

不思議、だけでなく、新鮮でもあります。
パリに住む友人たちには、「よっぽど感受性が豊かなのよね」と驚かれますが、こればっかりはどうしようもありません。
ですからブログ用の写真を撮るためにカメラをぶら下げてあちらこちらを歩いていると、自分が住人ではなく、旅行者の気分になっていると感じるのです。



閑話休題。

こちらは、カトリックセンターの近く、Edgar Quinet の広場に面したカフェの食事です。
昼が夜の10時近くまであると、夜の外出も頻繁となります。

手前が私の頼んだ Saumon grillé avec du riz basmati et de l'haricot vert (インディカの米とインゲンの添えられた鮭のグリル焼き)、向こうが夫の頼んだ Sauté de veau avec du riz basmati (子牛のソテー、やはりインディカのご飯つき)です。それぞれ、14~5ユーロぐらい。

やはり賑やかな駅前とカルチエには、それに相応しい料理が食べられますね。

夫の減量に付き合って普段小食にしているせいか、ご飯を半分残しました。



パリに生きる不思議 - 一体いつになったら消えるんでしょうか。






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