2015年6月29日月曜日

後ろ髪を引かれる思い


またしても、日本行きが決まりました。
私の場合は、長いこと日本滞在をした後なので、当分は帰らなくてもいいと思っていたのですが
夫が、一年のうちでも唯一休めるこのバカンス中に、ぜひ帰りたいということで帰ることになりました。
7月のひと月間を、日本で過ごします。

ところでパリは、とても良い天気が続いています。
昨日もそんな、太陽が一杯の陽気だったのですが、朝から私たち夫婦は奔走しました。
大切な友人が、4、5日前から連絡を絶ったまま、行方知らずになっていたからです。

彼のアパートに行ったり、警察に行ったりして、ついに居所がわかりました。
ここでは詳細はさけますが、
無事安全なところに保護されています。
「生きていてくれてよかった!」と私たちは胸をなでおろしました。

海外に生きるって、本当に大変です。
それは人種を問わず大変であって、特にパリという街は、世界でも特殊のような気がします。
他の国の都市では感じられないような、緊張感とか、きつい感じがあり、
その感想は、他の国の人たちがよく話題にすることでもあります。

だからこそ、同国人による助け合いや、連帯も、大切な要素となるはずなのですが、
逆に、それが負担になる場合もあります。。難しいところですね。
特に日本人同士というのは、難しいと感じます。
それを知っている、パリに住む日本人は、日本人と付き合わないですね。
フランス人の方が、何かあっても後腐れがないそうなんです。


上記の友人のほかにも心配な友人がいます。
そんなことで、後ろ髪を引かれる思いで日本に帰ることになります。

日本に帰国、といっても、もう私の実家は更地になってしまったので、
兄のいる福島や、東京の友人宅を回る予定です。


今回載せた写真は2枚ともリュクサンブール公園です。
晴天に恵まれる日々、一年でもこの時期だけなので、
みんな、思い思いの格好で、芝生の上で寛いでいます。

あぁパリ、されどパリ。
色々な顔をもったパリに、どこまで同化できるんでしょうか。
悩ましい日々です。

でも明後日には日本に向けて飛び立ちます。
大切な友人たちが、元気にこの夏を乗り越えられるように、
ただただ、祈るばかりです。

 






2015年6月26日金曜日

またしても夏日!


強烈な夏日となっています。
今 夕方の5時過ぎですが、外は強い日差しであふれていて、
30度を超えているようです。

上の写真は、バスティーユ広場の一角。
朝のうちだったので、まだ日差しは強烈ではありませんでしたが、気温は高く、歩いているだけで汗ばむ陽気でした。ちょうど信号待ちの間に写真を撮ったので車が走っていませんが、青になったら、すごい勢いで車の往来があるところです。
カフェには人が鈴なり状態。
でもロング・バカンスが始まっているので、パリの住人は少なめ。ただし観光客は一杯です。


夜になるとこんな感じです。
場所はナシオン広場。
家に電灯がつく頃ですから、夜の10時に近かったと思います。

このオレンジの光を見るのが大好きです。
以前、結婚前の実家暮らしをしていた頃は、(もちろん、日本・東京でですが、)
このオレンジの光のついた家々を、電車から眺めては悲しい思いをしたものです。
「あの光の中では、暖かい団欒が、楽しい夕べがあるんだろうな」と、
その頃は実家に帰っても、そんな雰囲気ではありませんでしたから、
ものすごい郷愁といいますか、うらやましさで一杯でしたね。
太陽のように明るかった母を亡くした後の実家は、真っ暗な中で暮らしているようだったのです。

そんな辛い思い出のある実家も、もはや無くなってしまいました。。

「自分も、あんな暖かい電気の灯るような、暖かい家庭を持ちたい」という思いが、
今となってはそれが実現されているのかどうか分かりませんが、
あの当時の、焦燥にも似た辛い気持ちが、時の流れと共に癒されているのを感じます。。


 さて、ちょっと湿っぽい話題になってしまったので、
(また日本に一時帰国する日が迫ってきた、ということもあるのかもしれませんが)
話題を変えます。



今日の、夫とのランチメニューです。
私は本日おすすめの日替わりメニューをとりました(写真手前)。
干し鱈(タラ)のタルタルステーキです。14ユーロ。
夫はバベットのステーキフリット。13ユーロ。
飲み物として炭酸水のバドワを頼みました。

日本のフレンチって、お上品で、ホンの少ししかお皿にもられていないものですが、
ここはパリの街角によくあるカフェ。本場は全く違います。日本の3倍の量はありますね。
少し夫に手伝ってもらわないと食べきれない量でした。

そんなことより、、、
カフェのギャルソン(今、そう言わなくなったそうですね)の一人に、カッコいい人がいました。
見るとはなしに、無意識に目で追っていたようです^^
会計の時に夫が呼んだら来てくれたのですが、
彼は夫に分からないように、私にだけ意味ありげな視線を送ってきました。
「えっ、ドキ!」と思いつつ、私も共犯的な笑顔。
そばにいる夫はぜ~んぜん気づきもしない^^
こんな瞬間があるのが楽しいパリ。
店を出るときも、「Au revoir, Madame !」(ウィンク)とかされちゃって、内心ほくほくでした^^
ときめきが日常にあふれている、それがパリの最大の魅力でしょうか。


冗談はさておき、昨日、今日と、連日、日に当たっているせいか、疲れが激しいです。
病み上がり、ということもあるとは思いますが、
太陽の光の強さは、人を疲れさせるものだ、と思いました。

日本はまだ梅雨だと思います。
パリにも、日本の夕立のような雨が降らないと、木々が可哀想。
どちらにしても、過ぎたるは、、、というところでしょうか。











2015年6月23日火曜日

バガテルの薔薇園 3


バガテルの薔薇園のご紹介、第三弾、ということですが、
今回は、趣向を変えてお届けします。

南北に伸びる広大な敷地には、
ただ単に散歩するコースもたくさんあって、
別にバラのマニアでなくても、歩いているだけでも楽しめる園内です。

写真に写っているのは大型の鴨たち。
こんな風に、水辺を離れて草をはんでいる様子は珍しいと思いました。近くで見ると、結構大きいので驚きます。

前回ご紹介した雉、ではなく、孔雀をご紹介します。


開園と同時に入った園内で、すぐに出会った光景です。
入り口で出迎えてくれた孔雀のカップルとは別に、
人のいない園内では、一匹々の孔雀が、そこかしこに点在しており、これもそんな一枚。
人間と一緒に写すと、その大きさが良く分かると思い、載せました。
人に慣れていますよね。 
この孔雀、この二人が去った後は、我々の方に向かって歩いてきました。
そして一声。
なんと形容してよいか分からない鳴き声で、ともかく園内一杯に響き渡るような、高~い音程の声でした。初めて聞いた訳ではなかったのですが、
いきなり鳴かれて度肝を抜かれました。



こちらはやはり園内でたむろしている(?)猫ちゃんたち。
ちゃんと餌をあげている係のマダムがいて、その方と偶然出会いました。
猫好きとしては、後を追って行きたいところでしたが、マダムにやんわりと静止されました。

さてシリーズ(?)最後の本編では、
これを載せないでどうする?という景色を載せて終わりにしたいと思います。


そう、分かる方はすぐ分かる場所、
薔薇園を一望のもと見渡せる、高台にある東屋から見た景色です。
正面の、円錐型に刈り込まれた木と、
背景の平たい松の木がポイントとなっています。
こうして見ると、花盛りに来たことが良く分かります。




6月も半ばですものね、当然と言えば当然ですが。。
東京でバラを育てていた記憶から、もう遅いと思ったのかもしれません。

以前ほど、バラに執着しなくなってから、もうここには来ることはないと思っていたのですが、
いざ来てみると、新鮮でした。というのも、訪れた自分が、以前とはまた違っているのを発見できたからです。どういう変化かはここには記せませんが、12年前と比べたら、大きな進歩をした、と感じました。
ここは私たち夫婦にとっての原点とも言える場所。これからも大事に考えて、バラの季節には毎年訪れたいと思います。







 


2015年6月20日土曜日

バガテルの薔薇園 2


少しご無沙汰をしました。
私としては珍しく、風邪を引いて寝込んでいました。
幼少の頃に、扁桃腺を切って以来、風邪で寝込む、ということがあんまりなかったのですが、
(風邪を引いても高熱が出ないのです)、夫の風邪が、治った途端にうつってしまいました。
夫はまだ完治までいっていませんが、私にうつした後で大分楽になったようです。

私はと言えば、ようやく熱も下がり、こうしてパソコンに向かう体力が出てきました。
まだ本調子ではありませんが、ブログの更新がしたくて起き出しています^^

さて今回は、バラではない花をご紹介しようと思いますが、
やはりトップにはバラをもってきました。
こんなにクラシカルな花の形をしていて、なおかつ純粋なピンク色、ということで選びました。
このバラの香りは、確か嗅がなかったのでわかりませんが、
おそらく良い香りがしたことでしょう。

逆に、右のような、
一重咲きの、シンプルなバラも好きです。
こちらは、Astoronomia という名が付いていました。
天文学にちなんだ単語です。
どうしてそういう名前を付けたのかは不明ですが、
花びらの色が淡い分、花芯が濃いピンク、
そして葉の色が明るいグリーンと、
とても色彩のバランスが取れていると思います。
こちらの香りも嗅ぎませんでした。何となく、甘い香りがしそうですよね。



バラ以外にも、色々な花、植物、花木が植えられているバガテルの庭園ですが、
今最盛期なのは、やはりバラですね。

上記の花々は、ホンの少ししか咲いていないものを、
寄せ集めたものです。

花菖蒲はほとんど終わっていましたし、百合は、それ自体、あまり植えられていませんでした。
バラとの競演が見事であっただろうクレマチスも、ご覧のものしか咲いていませんでした。
でも、白いバラと、ブルーのクレマチスは、定番の組み合わせで、
やはり一服の清涼感を与えてくれます。
そして葱坊主のアリウム、可愛いですよね。子供がじゃれるようにしていました。

写真、下の真ん中は、真っ白いアスチルベ。
初夏の庭を華やかに彩る花ですね。実家ではピンク色を育てていました。


上記の花菖蒲と、それからつるバラのコーナー(こちらは大分見ごろを過ぎていたので載せませんでした)の間にある、ポタジェ Potager (野菜園)のコーナーです。
トマトやナス、キュウリ、葉ものの野菜などがたくさん植えられています。
今は、キャベツとサラダ菜が旬のようでした。


実は、バガテルには、バラの他に、主役がもう一つあります。
それが、この雉たち。
正面入り口から入ってすぐに出迎えてくれたのも彼ら。
朝の人のまばらな園内では、のびのびと羽を広げ、鳴き声も高らかに、その存在を誇示していました。彼らの紹介はまた次回にでも。

まだ少し養生が必要なようです。
またベッドに入って一人、夢を見ます。。






2015年6月15日月曜日

バガテルの薔薇園 1


昨日の日曜日、わりと朝早くから家を出て、
バラで有名なバガテルへと赴きました。
もう満開を過ぎているかな?との心配は全く無用で、
朝一番の開園時間(9時半)から園内に入った私たちは、
にこやかに咲き誇っているバラたちに出会いました。

翻訳の仕事が完了していなかったのですが、
まぁ色々とあって、気晴らし、そして日曜は仕事をしないのがフランス流なので、
それに倣いました。
(でも先ほど完了したので、今、更新をしているところです。)

写真のバラは、名前を撮るのを忘れたのですが、
まさに大好きな花色なので、先頭にもってきました。
「天使の腿」というような名前だったと思います。


園内には、様々なバラが咲いていました。

朝の新鮮な空気を感じながら、
開園すぐ、ということで、人影がほとんどない中で、
のんびりと見て回れたのは、至福の時でした。
特に、香りの強いつるバラのコーナーでは、とても良い香りが漂っていて、しばしたたずんだりしていました。


もう一つ、コラージュをつくったので、重ねて載せてみます。

園内で、バラの品種などに関しての看板を、夫と二人して声を出しながら読んでいたら、
フランス人のマダムたちが寄ってきて、何か分からないことがありますか?と話しかけられた。
いいえ、と答えていると、そのうちの一人に、「日本の方ですか?」と日本語で聞かれたのでびっくり。
びっくり、というほどでもないですが(パリではあんまり珍しくない)、
聞けば、息子さんが東京に住んでいるとか。
よくあるパターンですが、そのにこやかな笑顔に癒されました。
夫とはいつも日本語でしゃべっていて、二人のワールドの中にいることが多いので、
フランス人の参入は、いつも新鮮で(少なくとも私にとっては)楽しいことです。


夫が余裕のポーズでベンチに座っていますが。。^^


実はここのベンチで、
12年前の11月に、夫が私にプロポーズをしてくれたのでした。
そう、私たちにとっては特別な、思い入れのあるベンチなのです。

でも実際あの時は、11月半ばということで、
秋バラもほとんど終わり、
咲いているバラもチラホラしかないような状態でしたが。。

今日の薔薇園での報告は、
ひとまず終わりにいたします。

つい先ほど、
懇意にしている方からの訃報を受け取ったばかりなので、
追悼の意味もこめて、
ここで心からのお悔やみを申し上げます。
その方が、今では天国にいて、神様の下で安らかに憩っていることを祈りながら。。










2015年6月12日金曜日

大渋滞!


実はこれ、パレ・ロワイヤル広場にある、アメリカの某アイスクリーム会社の店の2階から撮ったものです。目の前に見えている建物は、コメディ・フランセーズ。ほぼ、全景が見えています。

この風景は、私たち夫婦にとって、とても馴染みのあるものです。
よく、友人たちと連れ立って、オペラ街界隈で食事をした後の締めとして、よくここを利用しました。
アイスクリームだけでなく、café gourmand やワッフルのようなものも注文できます。

でも見てください、この渋滞を。
この席から眺めてると、この風景は信号のたびに見られるような、ごく普通の状態です。

私も随分昔、学生だった頃、ある縁で、パリ郊外からパリ市内を車で運転したことがあります。
パリ在住の人間にとっては、常に話題になる、凱旋門の巨大なロータリー も、実は一度だけですが経験しました。
あのスリル、というんですか、緊張感は、その時は必死でしたが、後から考えたら面白かったですね。運転、好きなんですよ。2人の兄がいたこともあって、大学の入学が決まった途端に、その当時の一般的な風潮もあって、すぐ免許を取りに行きました。数年後には、400までの自動二輪の免許もとったんですよ。
私の年上の友人は、やはり女ライダーを経験していて、
「女も、バイクを乗るようなことを経験しないとダメ!」と言っています。

確かに、バイクはもちろんですが、車の運転というのは、
日常生活において、特に女性の場合、「能動的に行動する」という希少であり、そして最たるものだ、と思います。
中々、女性が企業においても男性の下にあって、頭打ちになっている現代社会にあって、
この車を運転するというのは、男と全く対等にやりあえる場面ではないか、と。

以前、ブログにも書きましたが、
私は20代前半から後半にかけて、フェミニズムに没頭していましたので、
今でもその名残があります^^
まぁ結婚したことによって、かなり、中和というか、バランスが取れてきたとは思いますが。。


それに、フランスでは車を所有していないので、(その必要性も感じないし)
運転から遠ざかっていますが、でも昔取った杵柄、じゃないですけど、運転には自信があります。

以前、「パリでバイク、どうかな?」と夫に聞いてみたら、
「いいんじゃない?!
 さっちゃんがハーレーに乗ってさ、その横にサイドカーつけて、そこに僕が乗るの。どう?」と
にこにこしながら言っていました。
本当に冗談なのか本気なのか分からないことを夫は時々言います。

でも、あのすごく若い頃の、「なんでも来い!」みたいな勢い、すっかりなくなってしまいましたね。
どうしちゃったんでしょう?
あれは、若さゆえの怖いもの知らずの勢いだったのか、
それとも、私本来が持ち合わせているものだったのか。。
その解釈によっては、
本来の自分を解放してあげる必要があるのでは、と思ったりします。。






2015年6月11日木曜日

日本が大好きな青年


これは近所の広場のアパルトマンです。
先日散歩の折に写真に収めました。
広場には、必ず、こうした、20世紀初頭に建てられたオスマニアンのクラシックなアパルトマンがあります。都市計画の一環で、目立つ場所には美しいものを、ということらしいです。
この角度でまず撮ったのは、白壁に赤いストールが美しかったから。
ここで定番の真っ赤なゼラニウムの鉢がおかれていてもおかしくありませんが、
ここには一つもありませんでした。


これは同じ建物を下から撮ったもの。
こうして見ると青空が映えますね。
建物自体は、7、8階の高さです。

本当は、建物の下から上まですっぽり写るように撮りたかったのですが、
建物の前に広がっている広場では、大勢の人がペタンクに興じていて、邪魔になるのでやめました。

さて、題名に書いた、「日本が大好きな青年」ですが、、、
たまに、カトリックセンターにいても、「日本大好き」というフランス人が、男女を問わず訪れます。
Japonisant(e) という、言葉もあるぐらい、日本好きなフランス人は、ある一定数います。
また、「好き」とまで行かなくても、昔に比べたら、他のアジア人よりも、敬意を払われている感じもあります。
以前、親しいフランス人の友人に、私が、「日本人はアジア人だから」という言い方をしたときに、
「でも中国人やベトナム人などとは全くちがうよね」と言われたことがあります。
確かに、どっちが、というより、同じ背景は持っていないように思われている。
本当は、中国や韓国からの輸入された文化も、日本固有の文化に混じっているのに。

ところで、フランス人、とくに若者が、日本大好きって、いいことじゃないですか?
以前、日本とフランスの関係って、一方的な片思い、なんて言われていましたが(80年代ごろ)、
今じゃ相思相愛も珍しくない。
これって進歩ですよね~。

実際に、日本が大好きな(あえてここでは名前を出しませんが)青年(10代です!)が、
来月、家族とともに日本に渡ります。
この子は、ミーハー的に好きと違って、日本語を一生懸命に勉強していて、
今じゃ、もうほとんど分からない言葉はないぐらいです。
私なんてそばで見ていて、「すごいな~。どうしてそこまで??」と思ってしまいますが、
好きなものは好き。とことん極めたいのですね。

振り返ってみれば私もそうだったな~、と(今でもそうだけど)フランス好きだったな、と。

この子の場合は、
将来、美しい大和なでしこと出会って結婚するだろうな~、ともう見えていますね。
あれだけ熱心に日本のことが好きな、可愛いフランス人の男の子です、しかもすっごく真面目。
日本の女が放っておきますか?

まぁこうして、文化の融合が、美しく、調和的になされるのは、とにかく良いことだ、と思います。


ところで昨日、夫がめずらしくお土産を買ってきてくれました。
通っている神学校のそばにあるパン屋さんで売っているレモンタルト tarte au citron。
前々からショーウィンドーから眺めては「美味しそうだね!」と私が言っていたのを覚えていてくれたようです。

夫が、お土産と称して気の利いたものを買ってきてくれるのは、本当にたまのことなんですが、
昨日は今年度、学期末最後の口答試験が終わったということで、ホッとしたのでしょう。
でもそれもつかの間、まだまだ提出するべき論文が山ほどあります。

でもこのレモンタルト、すごいでしょう?
手で持つと、ずっしりと重いんですよ。
レモンカードの部分がたっぷりで、
(断面にもこのレモンクリームしか入っていません)
食べきるのに時間がかかりました。
日本人的には、この半分か、三分の二で充分です。
でも味は美味しかった!
適度な酸味と甘味が交じり合って絶妙でした。
2つで5ユーロちょっと、日本円にすると700円ぐらいですから
ケーキとしてはまぁまぁの値段でしょうか。
値段の問題ではなく、フランスにいると、あんまりケーキを食べたいと思わないのは、味が甘すぎるせいだと感じています。


先ほどの青年ですが、
実際に日本に行ってみて、私がフランスに対して感じたように、失望感を味わわないと良いのですが。。まぁそれも運命。幻想が消えたところから、真の姿が見えてくるわけですから、その方がずっと良いわけです、健全といいますか。

彼の未来を祈るばかりです。