大抵は晴れですが、曇ったり、小雨が時に土砂降りになったりと不安定な気候を迎えていますが、確実に素晴らしい夏の訪れの気配をひしひしと感じるこの頃です。
そのせいか、私事ですが、なんというか、今まで感じた事のないような開放感を味わっています。
ここにきて、パリでの日常において、自分のやるべき事とやりたい事との見極めとそのバランスの取り方が(今更ながらですが)分かってきたように感じています。
でもこの「感じる」、というのが結構重要で、本当に自分は何をのぞんでいるのか、ということ、それを深く考えるときに、考えるよりもまず、感じてみるということをしてみると、かなり素直な自分を発見できますし、それによって開放感も味わえるように思います。簡単にいえば、「素の自分に戻る」ということでしょうか。
それには、「無心」になれるひと時が必要です。
私にとっては、こうしてお花を活ける時とか、編み物をしている時、あるいはお香を聞いている時も無心になれますし、集中力が高まっているように感じます。もちろん、朝の瞑想も良いですね。
気温が高くなってくると、今までは編み物から自然と遠のいていたのですが、
最近は小物作りに凝っていて、すぐ編み上げられるものを選んでいるせいか、仕事の合間に暇をみてはやっています。今年は初めて(!)レーヨン100パーセントのエコアンダリアでバッグ作っています。仕上がったらブログでご紹介します。(写真は綿糸で編んだドイリーと毛糸の編みかけの長方形のドイリーです。)
ところで今日の昼間は、新大統領、エマニュエル・マクロン氏の、就任式でした。
夫とテレビの前で見たのですが、場所がシャンゼリゼだったので(エリゼ宮があるので当然ですが)、前もって知っていたら見に行けたのにと残念です。しかも彼は車から手を振ってシャンゼリゼを通ったのではなく、ゆうゆうと歩いて皆の声援に応えたのでした。彼の選挙のスローガンよろしく、「En marche !」(さぁ、歩こう!)とばかり、にこやかに歩いて見せてくれました。
私は彼を見ていると、juvénile(若々しい、みずみずしい)とか、lucide(明晰な)、という形容詞がつい浮かんでしまいますが、とにかく歴代の重厚感のある年老いた大統領にはない、若さから来る期待感というものを感じます。
ところで話題は変わりますが、これ、何だと思いますか?
これは Pièces jaunes と言って、ユーロの下の単位、サンチームの「黄色い小銭」です。
三種類あって、それらをそれぞれ、絨毯の上に並べたものです。
左のブロックは0,05ユーロ(つまり5サンチーム)、真ん中が0,02ユーロ(2サンチーム)、そして右の一番枚数の多かったのが0,01ユーロ、つまり1サンチームです。
この黄色い小銭は、現金で買い物をしていると、貯まる一方で、無駄に財布を膨らませるので空き瓶に入れて貯めていたのです。(因みに、支払う時に、この小銭まできっちりと出して見せると、店員は大抵、「Parfait !」と言ってにっこりするのが通例です。「お、分かってるな」という感じでしょうか。)
そしてこの黄色い小銭は、以前の大統領、ジャック・シラク氏の奥様が、「年末に集めて、恵まれない人々への寄付」としようと呼びかけたことがきっかけで、毎年年末になると、身近なスーパーや公的機関で募集するようになりました。
その流れで新大統領の奥様を批評したいのですが、、、私は好きですね。
今日も、マクロンさんが、行進を終えて、エリゼ宮に到着した後で、奥様が玄関でお出迎えをしたのですが、外見的な美しさはもちろんですが、二人の仲むつまじい感じがとても良くて、見ているこちらを和ませてくれます。あ、本当に仲がいいんだなぁ、と。
日本では、奥さんの方が24歳年上、というだけでからかい半分だったり、かなり下世話な評価をしていたりしますが、ここフランスではそういう反応もあるとはいえ、そんなにあからさまではありません。そもそも、もし男女が逆だったら(例えばトランプ氏夫妻のように)言われないなんて、偏見もいいところではありませんか?男女の仲は、うまく行っていれば、それでいいんです。そしてその事がもっとも重要だと私は思います。
ともかく、新大統領の、単なるエリートとしての頭の良さだけではない、智恵のある人格者としての才覚に、大いに期待したいところです。経験は、正しく積んで行けばいいのですし、優秀な側近が補ってくれるでしょう。
(これで今秋に更新する10年の滞在許可証、無事取れそうでホッとしています。😄)
ところ変わってこちらは、この間の巡礼地、
聖十字架の納められてあるチャペルに続くホスピスです。
聖十字架の納められてあるチャペルに続くホスピスです。
シスターの指し示す門の先に宿泊施設がありました。
感謝をこめて、再度載せます。
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