日本で秋祭りといえば、もちろん、太鼓・お囃子・お神輿を思い浮かべることでしょう。
写真は、福島駅の構内に展示されていた、ハロウィーン向けの飾りです。
「さて、重さは何キロでしょう?正解された方には○○を差し上げます」などという件がついていました。
日本でもすっかりお馴染みになったハロウィーンですが、
福島では今、まさに日本古来のお祭りが盛んです。
二本松や郡山、そして会津など、それぞれの土地でお祭りが行われているのが、
地元のテレビでも放映されています。
祭りには、その年の豊作に感謝する意味と、
一年がんばったご褒美としての意味があって、中々見ていて面白いものです。
普段は人の目を気にして大人しくしている人も、この時とばかりに羽目を外します。
祭りには、民衆の日ごろの憂さを晴らす役割が、今でもしっかりあることに気が付きます。
私もお祭りは大好きです。
お祭りとして思い出すのは、
やはり母の死後の、辛い経験ですね。
母も、文京区本郷の生まれながら祭り好きで、あのお囃子が聞こえ始めるといても立ってもいられないほどでした。そのため、母が死んだ後はあの祭囃子を聞くのは本当に辛かった。
母を思い出すだけでなく、あの音階、メロディーには、郷愁を強く誘うものがあるからです。
そんな私も、いつの間にか辛さが消えて、楽しめるようになりました。
今も、7階から、地上で山車が通るのを、愛猫を抱っこしながら楽しんで見下ろしました。
さて、郷愁にばかり浸ってはいられません。
この、目の覚めるような夕日をご覧ください。
こちらはよく晴れた日曜の夕暮れの景色です。
偶然、外に用事があると出ようとした兄に呼ばれて、「一見の価値があるよ」という言葉につられて見たのがこの風景。とても神秘的でした。大きな空に広々と広がる茜色の雲。
慌てて写真を撮って見とれていたら、ものの5分も経たずに消えてしまいました。まさに天のマジック。やっぱり高台に住むってメリット大きいですね。
そんな美しい夕闇も、ここ福島では一層現実味を帯びて見えるのは、
朝晩、地元のテレビが放射線の量を、県内の区域別に発表されているのを聞いているからでしょうか。そうなんです。
この美しい空にも放射線は混じっている、と思うと、怖いような、当たり前のような不思議な気持ちがします。
昨日も、「3・11」から4年と7ヶ月、とカウントしていました。
福島県は、縦方向に3つに分類して、「会津」「中通り」「浜通り」と言われ、
原発のある「浜通り」の地区の情報は、逐次詳しい情報が流されています。
この間も、非難解除された町を紹介していました。
そして被爆した子供たちの甲状腺癌の増加が、来年以降顕著になると報告しています。
こんなリアルな世界に生きているということに、改めて気づかされているこの頃です。
東京の人たちなんかは、こんなこと忘れて生きていますよね、きっと。
でも、ずっと聞こえているこの祭囃子、本当に楽しいですね。
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