芸術の秋、食欲の秋、ということで今回はリポートしたいと思います。
こちらはパリのメトロの通路にあったポスターです。マイヨール美術館 ( musée Maillol, 61 rue de Grenelle 75007 Paris ) の、先日始まったばかりのポップアート展の宣伝です。アメリカの Whitney Museum of American Art のコレクションだそうで、絵は、リキテンスタインのものです。
ポップアートといえば、1960年代にアメリカで全盛期を迎えた現代美術ですが、上記のリキテンスタインや、アンディ・ウォーホルなどがつとに有名ですね。写真のように、新聞や雑誌などの漫画の1コマを、印刷のインクのドットまで含めて拡大して描いた作品群が代表的なものとなっています。
このポップアートに最初に見たときは、いつだったか覚えていませんが、このインクのドットまでアートに仕立ててしまう感性に、完全にノックアウトされたのを覚えています。今では60年代の高度経済成長の社会背景を映し出すものとしてレトロなもの、という感じですが、当時はかなり先鋭化した、最先端のアートだったに違いありません。
さて、ちょっと珍しく一軒のお店の紹介をしたいと思います。
写真にあるように、
「一風堂」という、日本(福岡)のラーメン店です。
もちろんここはパリ。Odéon (オデオン)から程近い、
Rue Grégoire de Tours という、気をつけていないと通り過ぎてしまうような、細い通りにあります。
あまり個人的には特定のお店を載せることはしたくないのですが、ここはあまりにも美味しかったので載せてみることにしました。(ここのお店を経営する会社とは全く縁がないことを最初にお断りしておきます。)
週末の夜ということで、20分ほど待ちました。
私たちの前には、日本人のサラリーマンたちが並んでいたのですが、待ちくたびれたのか、途中からいなくなりました。
店内も、日本人率高めでしたね。
まず、メニューとして、一品料理の「ひと口餃子」を注文しました。
本当にひと口サイズで食べやすく、焼き具合もしっかりしていて美味しかったです。
たっぷりの醤油に、ゆず胡椒を付けて食べることにも嬉しい驚きでした。
この美味しさは、私たちの行きつけのお店である「ひぐま」や「ちょうてん」にも匹敵すると思います。
上が「横浜ラーメン」、
下が「赤丸ラーメン」です。
プロではないので、調味料のこととか分かりませんが、両方とも、味のしっかりしたスープと、
パリでここまでの麺が食べられるのか、というレベルの麺で、大満足でした。
値段はひと口餃子が6ユーロ、
ラーメンがともに14~16ユーロです。
加える具によって料金が異なりますが、
写真の赤丸はスペシャル(卵もチャーシューも入って)16ユーロだったと思います。
日本円に換算すると、大体一杯2千円近くするわけで、「ラーメンでそんなお金出せるか!」と思う人は、実際に食べた後には言えないと思います。「パリでここまで!」という思いがどうしてもありますから、その並々ならぬ努力と工夫に、その価値はあると思ってしまいます。
さぁ、あまり褒めすぎても何ですが、
日本にいてラーメン屋に行ったことのなかった私ですが(家で手づくり派でした)、結婚してパリに住むようになってから開眼しました。というのも、パリで日本食というと、まず「寿司と焼き鳥」、そしてこの「ラーメン」なのです。
最初は、「え~~、お寿司と一緒に焼き鳥を食べるの??」とすごく驚きましたが、今ではごく当然のことのように受け止めています。
それにしても、ラーメンと一緒に飲む、キンキンに冷えたアサヒスーパードライ 、最高ですね!
(アルコールに弱い私でも、丸々一杯、飲み干してしまいました!もう弱いって言えないかも?)
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