この年になって、今更誕生日もありませんが、
夫と二人、ささやかにお祝いをしました。
ここは夫の通う大学院の近くにある、典型的なフランスのカフェです。
カトリックセンターが rue du Babylone にあった時は、たまに利用していた、
懐かしいカフェです。
昨日もご覧の通りのにぎわい、
お日様の大好きなフランス人たちが、
鈴なり状態でテラスを陣取っていました。
というのは冗談で、テラス席は一つも空いていなかったからです。
注文した料理は、本日おすすめの料理( Plat du jour ) である、
子羊肉のステーキ、パスタ添え( Gigot d'agneau avec tagiliattele ) を二人ともとりました。
「イェ~イ、ステーキだぜ!」というはしゃぎぶりで食べたその味は、
期待を裏切らず、子羊ですからちょっと固いとはいえ、とってもジューシーで熱々、
パスタの太麺も相変わらずのゆですぎは置いておくとしても、熱々で美味でした。
一緒に飲んだロゼの côte de Provence も羊肉にぴったりでした。
ステーキというと、私の場合は日本では滅多に食べないのです。
何か、あまり馴染みがないというか。
でもフランスではとてもポピュラーな料理なんですよね。決して贅沢なものではない。
デザートは、これまた美味な、
パンナコッタとキャラメルプリン( crème brûlée ) 。
パンナコッタは、甘酸っぱいベリーソースが最高でしたし、
夫の頼んだプリンも、上にのっているキャラメルが最高に甘くて美味しかったです。
因みにサーブしてくれた店員さんも、
「日本人の友達がいるんだ」と言って、とても感じが良く、
私たちが食べる前に、
「召し上がれ!」と日本語で言ってくれたのにはびっくりしました。
これ、Bon appetit ! の日本語訳ですが、最近あまり聞かない言葉をフランス人が口にしたのにはびっくり。彼に日本語を教えている日本人は、上品で育ちが良い人なのでしょう。
そんなこんなで、
私の誕生日は過ぎて行きました。
打ち明けますと、
今年は40代最後の年となります。
50才の大台まであと一年という今年。
さぁ何をしますか。
夫曰く、
ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」の最後の文章、
「人生は、
何かしら正しいことをして行けば、
素晴らしいものになるのだ。」
という言葉を教えてくれました。
「そうだ、そうだ」、と深く心に思いながら、
感謝して毎日を過ごそうと決意しました。
ふと怒りがこみ上げたときは、
自分の両親のことを思い出して耐えよう、と思います。
人間、皆、いつかは死ぬんだ、ということを考えれば、
ゆるせるではないか、と。
誕生日の日の夜に見た夢は、
父や母、そして愛猫たちが勢ぞろいで、
今はなき生まれ育った家にいた夢でした。
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